第19話:偽情報
あなたの名字 あなた side
先生に光咲鬼の遅刻報告をしに行くなんて
言ったものの授業が始まる時間やったから
先生のところには行かず 、 そのまま教室に向かった
先生も授業をするため教室に居て先生は光咲鬼が
遅刻して登校したことを知った
それから流れるように始まった授業では
桃太郎と鬼の関係性や桃太郎の能力などを
先生が説明していた
先生の説明の途中でそれに気づいた私は
それ以降の説明を聞かずに 、 今日の報告書を
脳内で作成していた
鬼ヶ島に着いてからのことを整理していると1つ
不可解なことに気づいた
そこから考えれば考えるほど謎は深まるばかりで 、
必死に頭を回していると授業が終わっていたらしく
休み時間に幽が話しかけてくれた
話しかけてくれたんやから何か用事がある気がして
幽に聞くと少し考える素振りをして 、 ゆっくりと
口を開いた
そう不安げに言う幽がどうしようもなく可愛くて
心からの言葉しか出なかった
無意識に発したであろう言葉に気づいた幽は
頬を赤らめた
そんな幽を理解した私の頭の中は幽に埋め尽くされた
幽のことしか考えていなかった幸せな頭に
光咲鬼の声が聞こえてきて思考を止められた
私と幽の時間を邪魔させないとでも言うかのように
大我は光咲鬼にそう声をかけてくれた
そんな優しい人でさえ〝 女子は私だけ 〟っていう
偽情報を訂正しなかったことに引っかかる
…直接聞いちゃっていっか
教師はそんな理由で訓練せーへん生徒を見逃して
いいもんなん?
てか光咲鬼自体 、 訓練したくない理由にメイク崩れる
以外のこととかあるんちゃうん?
メイク崩れたら直せばいーだけやし
例えば能力知られたくないとか?
そう考えている私の脳を意図的に止めるかのように
光咲鬼が声を発した
ちゃんと謝る幽に
感動する私
あれ 、 私幽に甘くね?
まぁしゃーないよな!!!幽やし!!
なんて考える私はこの潜入任務を命じた上層部に
愛の籠ったラブレターを頭の中で書いた
自分から言い出した上に 、 幽に謝罪までさせといて
〝 そんなこと 〟で終わらすん??
苛ついている私に気づいてない光咲鬼は
私の了解なく恋バナを始めた
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!