シェアハウス
あなたsibi
20XX年 8月22日 午後11時50分
僕の誕生日前日、あの大きな地震が僕達を襲った
ガタッ
ガタッ…ガタガタガタガタッ!(揺れる)
ガラガラガラガラッ!(崩れる音
その時、家が傾き、崩れ落ちた
ちょうどだったんだ
僕がちょうど、家を出た時だったんだ
なんでって問いかけても、誰も答えてくれない
だって、みんなあの崩れた家の中に取り残されているから
僕はすぐに家に駆け寄って、瓦礫を漁った
重い、瓦礫が重すぎる
元バレー部ではあるが、それにしては力が足りなすぎる
それでも諦めなかった
彼らを助けるために
手が傷だらけになっても、また大きな揺れが来ても
その場からは離れない
離れたくなかったんだ
その時、大きな瓦礫を退かした時、ようやく見つけた
あのピンクのブレスレット…ないこだ、ないこの手だ
僕は無意識にないこの手を握っていた
ないこが僕の手を握り返してくれた、意識はあるようだ
そして、手のひらになぞるように字を書いた
「に げ て」
手のひらにはそんな字がなぞられた
その時、波の音がした…これはきっと、津波だ
「お れ ら は い い か ら に げ ろ」
震えながらも、力がなくても
ないこはそう言ってくれた
「お ま え が し ぬ の」
「お れ ら が の ぞ ん で な い」
その時、僕の腕を掴んで、誰かが引っ張った
そのままないこと引き離された
知らない人は聞く耳すら持っていなかった
僕のことを無視して、高台まで連れていく
高台
あなたsibi
街を津波が襲った
さっきまで僕らがいた場所も、津波に飲み込まれた
アイツらも、飲み込まれたってことよな
僕は膝から崩れ落ち、泣き叫んだ
一緒に逃げてきた人達も、泣いていた
泣き叫ぶ人…「ママ」って言いながら泣く子供
僕と同じように、大切な人を失って
虚ろな目をしている人
僕が虚ろになった時には、時間は進む
この時、スマホに映る時間は「8月23日 午前0時」と
書かれてあった
どうやら僕の誕生日プレゼントは
大切な人と離れ離れになる代わりに「災害」をプレゼントしてくれたようだ
その日から僕は、誕生日が大嫌いになった
ちょっと遅くなりました…m(_ _)m
あれ、私誕生日のはずなのに…
なんか初っ端から不穏な空気出したな私……
でも安心してください!
この小説、ハッピーエンドなのは確定なので!!
それでは!おつらーい!














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!