私の部屋はいつも静かだった。
深夜になると、街の灯りも薄れて、外の風が冷たくなってくる。
そんな夜、私は歌を口ずさんでいた。
もう何回目だろうか、同じ歌を録音し続けていた。
けれど、心のどこかで「これでは足りない」と感じていた。
再生回数は増えているけれど、どこか心に響かない気がしていた。
その時、SNSで知り合った音楽仲間たちと再びやり取りを始めた。
彼らと出会ってから、何度も励まし合ったり、アドバイスを交換したりしていた。
最初は一人で悩んでいたけれど、今はその仲間たちと一緒に歌うことで少しずつ力を得ていた。
彼らの温かい反応が、私にとっての支えとなった。
曲にコメントをくれたり、「次の曲も楽しみにしてるよ」とメッセージをくれることが、予想以上に私を励ましてくれた。
その中で気づいたのは、歌うことが、誰かとの繋がりを生む手段になっているということだった。
どんなに小さな一歩でも、私は一人ではないと感じられることが、こんなにも力強いものだと実感した。
その夜、新しい曲をアップロードしながら、心の中で決めた。
「この歌が届くように、私は歌い続ける。」
その瞬間、私は確信した。どんな壁が立ち塞がっても、私の夢は諦めない。
歌い続けることが、何より大切だと。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。