ちょっと歩いて行くと、音が聞こえた
ドン
ドン
ドン
ドン
この音は、、、殴ってる音…………?内輪もめ?でも激しい喧嘩なんてしてないから一方的に殴られてると思うんだけど…
一虎がどんどんそっちの方へ進むから見たくもない内輪もめを見るのかと思ってた
でもそれは違った
内輪もめなんかじゃなかった
殴ってるのは、圭介で、、殴られてるのは、、、
あなた「千冬ッ!!!」
場地「ッ、お前がなんでここに……」
一虎「俺が連れてきちゃった」
武道「一虎くん……何やってんすか、ここで」
一虎「何って、踏み絵だよ。東卍から芭流覇羅にしゅうしがえするならそれなりの覚悟が必要だろ」
ゆっくり、それが普通だとでも言うふうに一虎は言った
一虎は変わってないようでものすごく変わった
それも、真っ黒な部分が大きくなって……
あなた「ッッ!圭介!!なにやってんの!?一緒にペヤング食べた仲でしょ!?
一番慕ってくれてた千冬を何殴ってんだよ!!!」
場地「…………」
あなた「圭介!!!」
一虎「っと、あなた、あんまり暴れないでよ」
あなた「離して、一虎!!圭介を止めなきゃ!!」
一虎「だから、踏み絵だって言ってんじゃん」
あなた「圭介も一虎も東卍だよッ!!!!」
武道「…あなたちゃん……」
最後に一際大きな声で言った。そしたらシラケてしまった。その数秒後に後ろの野次馬から笑いが飛んでくる
それは一虎の、黙れの一言で静かになったけど、それよりも圭介に早く千冬を殴るのを辞めて欲しかった
圭介を止めようと動くけど流石に手を最初から掴まれた状態から抜け出すのは無理だ。どう頑張っても男と女の力の差がある
しばらく殴ると、圭介は動きを止めた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!