彰人視点
冬弥に、ああ言ったからにはちゃんとしないとな。
帰りも冬弥の隣に並びながら、練習のために公園に向かう。
白石は、運動部の助っ人をするからと少し遅れると連絡があった。
同時になるスマホの通知音に、冬弥と俺は足を止めスマホを手に取る。
四人のグループにきていたのは、こはねが既にの公園に到着したと言う連絡だった。
このから、公園は遠くねぇしそんなに急がなくて大丈夫そうだな。
冬弥の声につられ、冬弥の視線の先に目をやると少し離れた遊歩道に鮮やかな髪の色が目に入る。
その、黄色と紫の見覚えるあるセンパイたちが何やらやっているようだ。
ぼんやりと司センパイを眺めていると、突然神代センパイが片膝を立てるようにしてしゃがみこむ。
司センパイは、それに少し動揺するように見せつつもそのままそっと神代センパイに手を取られる。
周りで歩いている人たちも、チラチラと見てしまう二人の行動はまるでおとぎ話の恋人同士のようだった。
ふつふつと湧き上がる、嫉妬の波に震えている俺の肩を優しく触る冬弥。
…あんなの見せられて、俺はどうしろと…?
反対側の歩道にいる俺たちのことなんて、気付いている訳もなくそのまま二人は見つめあっている。
司センパイの口元が、小さく動きそれに合わせ神代センパイも司センパイの目を見たままゆっくりと立ち上がる。
なんだあれ、やっぱり意識してたのは俺だけってことじゃねぇかよ…
俺は、視線を前に戻し急足で歩き始める。
冬弥も、それに気づき慌てて俺の隣で歩幅を合わせてくれている。
冬弥に迷惑をかけないと決めたばかりなのに、これだ。
あの人に振り回されてる自分が、本当に馬鹿らしくなる。
このまま、冬弥の純粋な優しさに触れていたら何も悪くないのに冬弥にあたってしまいそうだ。
それだけ言うと、冬弥は足早に公園へと向かって行った。
俺は、その半分にもならないスピードで冬弥の後を追いかけていく。
遅刻すれば、杏に色々詰められて練習の雰囲気が悪くなっちまう。
それを察して、冬弥は俺に助言してくれたんだ。
アイツの隣に立つのに、相応しくなりたい。
そのためには、司センパイへの感情は邪魔でしかない。
俺なら、両立出来るかもしれないと思っていたが無理だった。
俺は、心に決めた。
司センパイと、距離を置こうと…
To Be Continued___
(気分がのったら、ひとくちメモ📝コメントにて🍀⋆゜)






![# 攻略対象より悪役に惚れました . [ 冬司ver ]](https://novel-img-gcs.prepics-cdn.com/prcmnovel-tokyo-prod-converted-images/p/463Ienje96SMnaxqeg7tvIaFh9p1/cover/01K566339R5TNCGP01WCWNSK9G_resized_240x340.jpg)





編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。