音が止まると同時に、全員の息が少しだけ重なる
床に響くスニーカーの音も、なんだか心地いい
少し汗を拭きながら、雲雀が伸びをする
正直、誰かが前に立つとか、センターとか、そういう感覚はあんまりなくて
今はただ、五人で同じ床を踏んで、同じ音を共有してるのが楽しい
ちょっと休憩、ってことで床に座り込んだタイミングだった
ーーガチャ
低めの声が響く
視線を向けると、葛葉が腕を組んだまま立ってる
その隣から、柔らかい雰囲気が一歩前に出てくる
近くまで来て、少しだけ覗き込まれる
その瞬間ーー
葛葉はそう言って鼻で笑う
少し屈んで、俺の顔を覗き込む
そのやり取りを見て、叶がくすっと笑う
雲雀が牽制するように言う
叶さんが首を傾げながら言うと、間髪入れずにーー
視線を俺に戻す
その言葉に、叶が少しだけ目を細める
そう思いながらも、別に嫌じゃない
むしろ、楽しいし安心する
二人が出ていくと、スタジオが少し静かになる












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。