第63話

第六十三話 絶望のその先に・・・。
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2023/02/15 13:23
あの時の「違和感はこれ」だったの?
私が、何もできないのも「雪に迷惑かけてる」のも全部全部全部・・・「これのせい?」
あぁ、私なんか私なんか・・・!
米光 千愛 (まいこう ちあ)
米光 千愛 (まいこう ちあ)
いらなかったのね・・・。
もう、いいわ。
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
い、いきなりどうしたの?
千愛。
米光 千愛 (まいこう ちあ)
米光 千愛 (まいこう ちあ)
ごめんね、ひなた・・・。
「一緒に死んでくれない?」
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
えっ?
そういうといきなり千愛はナイフを手に取り・・・こちらに向かって来た。
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
ちょ、い、いきなりやめてよ!
千愛どうしたの!?
米光 千愛 (まいこう ちあ)
米光 千愛 (まいこう ちあ)
私は、いらない。いらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらない・・・いらなかったのよ!!
そういうと、千愛の髪はピンクと青のグラデーションに変わり、新しい力・・・いや「元の力」を取り戻した。
米光 千愛 (まいこう ちあ)
米光 千愛 (まいこう ちあ)
もう結局、私なんかいらなかった。
あの時もそう・・・。
雪がいなかったら、私はこの世にはいない・・・。
「死んでいたの!」
なのに・・・何で?
何でなの?なんで・・・私は「イキテイルノ?」
そう言ってぎこちなく、笑う千愛。
だけど、その瞳からは・・・「涙が零れ落ちた。」
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
っ!
米光 千愛 (まいこう ちあ)
米光 千愛 (まいこう ちあ)
アレ?
なんで?
涙はとっくの昔に「枯らしたはずなのに・・・。」
どうして私は、「泣いてるの?」
そう言うと、千愛は乱暴に涙を拭いまたひなたに攻撃した。
だが、その攻撃は届かない。
なぜなら・・・ひなたが千愛を抱きしめていたからである。
米光 千愛 (まいこう ちあ)
米光 千愛 (まいこう ちあ)
えっ、な、なんで?
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
もう、離さないから・・・。
もう絶対に「死なせないから!」
だから、だから・・・!
そう言って、また抱きしめる力は強くなる。
千愛は、その状態から動けずただ呆然とひなたを見上げていた。
すると、ひなたは千愛を少し離して目を合わせて、こう言った。
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
大丈夫。
今度こそ、「友達でいさせてよ。」
私は、絶対に千愛・・・いや「舞愛。」
貴方を守りますよ。
任せてください。
そう言う口調は、「ひなた」のものではなくてそうまるで・・・「日風」ような口調。
そして、ひなたは姿が変わっていた。
そうまるで・・・「あの時のような姿」に。
そんな感じで懐かしくそう思っていると、いきなり声が響いた。
千光 舞愛(せんこう まいあ)
千光 舞愛(せんこう まいあ)
あれ?
もう終わった感じ?
そう呑気な声。
米光 千愛 (まいこう ちあ)
米光 千愛 (まいこう ちあ)
あ、貴方!
もしかして・・・!
千光 舞愛(せんこう まいあ)
千光 舞愛(せんこう まいあ)
そう、ご名答。
私だよ・・・千愛。
米光 千愛 (まいこう ちあ)
米光 千愛 (まいこう ちあ)
やっぱりかぁ。
・・・てことは、ここって。
千光 舞愛(せんこう まいあ)
千光 舞愛(せんこう まいあ)
そうだよ!
千愛の想像通り・・・「前世の記憶」の空間だよ。
そこまで言った、舞愛は悲しそうな顔をした。
千光 舞愛(せんこう まいあ)
千光 舞愛(せんこう まいあ)
やっぱり、私は「幸せな未来」を掴めなかったんだね・・・。
日風も、死んじゃったんだ。
そっかぁ・・・そっかぁ。
そこまで言うと、舞愛は顔を伏せた。
言葉を紡ぐことをなく、ただただ黙っている。
すると、また声が聞こえた。
天 日風(あまのひふう)
天 日風(あまのひふう)
舞愛さん!
米光 千愛 (まいこう ちあ)
米光 千愛 (まいこう ちあ)
え!?
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
嘘・・・。
私!?
千光 舞愛(せんこう まいあ)
千光 舞愛(せんこう まいあ)
えっ・・・?
日風?
天 日風(あまのひふう)
天 日風(あまのひふう)
そうですよ!
私です!
・・・やっと会えましたね。
そう言った瞬間。
舞愛は、日風に飛び付いた。
天 日風(あまのひふう)
天 日風(あまのひふう)
わぁ!?
千光 舞愛(せんこう まいあ)
千光 舞愛(せんこう まいあ)
ひ、日風だ。
・・・生きてる。
あったかい・・・あったかいよぉ。
天 日風(あまのひふう)
天 日風(あまのひふう)
ごめんなさい。
あの時、救うことが出来なくて・・・。
千光 舞愛(せんこう まいあ)
千光 舞愛(せんこう まいあ)
ううん。いいんだ。
私も、諦めずに頑張ったんだからさ。
もういいんだ。もう・・・「死ぬのを諦めなくていいんだ。」
そう言うと、舞愛と日風の周りが光出した。
天 日風(あまのひふう)
天 日風(あまのひふう)
もう・・・時間みたいですね。
千光 舞愛(せんこう まいあ)
千光 舞愛(せんこう まいあ)
そうだね・・・。
ねぇ、千愛!
米光 千愛 (まいこう ちあ)
米光 千愛 (まいこう ちあ)
うん!?
どうしたの!?
千光 舞愛(せんこう まいあ)
千光 舞愛(せんこう まいあ)
今、貴方は「生きたい!?」
そうにっこり笑顔で聞いてくる舞愛。
それを冷静に答える千愛。
米光 千愛 (まいこう ちあ)
米光 千愛 (まいこう ちあ)
そうだね・・・。
人生には、辛いこと苦しいことだってたくさんある。
「生きるのを諦めたい」とか、「死にたい」とかあるかもしれない。
だけど、私は少しずつ自分のペースで「生きていきたい!」
でも、「死にたいって思ってしまうこともあるかもしれない。」
だから、そんな時はみんなを頼るよ。
自分で、悩むのは「もうやめた。」
私は、私自身で生きていく!
そう決めたから、だから・・・「私は生きたい!」
そう笑って言った千愛。
その後に舞愛も笑ってこう言った。
千光 舞愛(せんこう まいあ)
千光 舞愛(せんこう まいあ)
そっか・・・良かった!
天 日風(あまのひふう)
天 日風(あまのひふう)
ねぇ、私?
日風も続けて問いかける。
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
うん?
どうしたんですか?
天 日風(あまのひふう)
天 日風(あまのひふう)
今、貴方は・・・「大切な居場所」ってありますか?
そう少し悲しそうな顔で聞く日風。
それにひなたは少し微笑みながら答えた。
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
そう、ですね・・・。
私は、いつも「自分は居場所がない」と思って過ごして来たんだ。
だけど、そんな時でも・・・妹のルナだけは守らなくちゃって思った。
だけど、私は「弱かった。」
ルナは殺し屋の「才能」があった。
だけど・・・「私にはなかった。」
守る力も、知恵すらもない私にはただただ「無表情」で人を殺すしか自分達を守る術がなかったの。
だけど、雪は違った。
襲いかかった私たちに「居場所」をくれた。
本当に嬉しかったんだ。
だから、今度こそは守りたい。
この・・・「大切な居場所」を!
そう言ってひなたは日風に言い切る。
そして日風は、ゆっくりと頷いた。
天 日風(あまのひふう)
天 日風(あまのひふう)
良かったです。
それでこそ・・・私です!
頑張って下さいよ?
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
うん!
もちろん!
言った瞬間だった。
舞愛と日風の光がより一層明るくなる。
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
ひ、日風さん?
米光 千愛 (まいこう ちあ)
米光 千愛 (まいこう ちあ)
ま、舞愛!
千光 舞愛(せんこう まいあ)
千光 舞愛(せんこう まいあ)
バイバイ!
最期に話せて、嬉しかったよ!
「雪のこと・・・ちゃんと救ってね!」
天 日風(あまのひふう)
天 日風(あまのひふう)
さようなら!
私たちのこと話せて嬉しかったです!
「創造神様のこと・・・頼みます!」
そう笑う二人はこう言葉を残した。
まるで・・・「私たちはもう未練はない」そう言っているかのようだった。
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
分かった!任せてください!
米光 千愛 (まいこう ちあ)
米光 千愛 (まいこう ちあ)
雪のこと・・・絶対に救うから!
だから・・・「ありがとう!」
そう二人はいい、闇の中から弾き出される。
するとそこには、舞愛と日風だけが残った。
天 日風(あまのひふう)
天 日風(あまのひふう)
ねぇ、舞愛さん。
千光 舞愛(せんこう まいあ)
千光 舞愛(せんこう まいあ)
何?日風。
天 日風(あまのひふう)
天 日風(あまのひふう)
あの二人・・・「救えますかね?」
創造神様のこと。
千光 舞愛(せんこう まいあ)
千光 舞愛(せんこう まいあ)
さぁね。・・・それは「神のみぞ知る」じゃない?
まぁ、でも神様は私たちだけど・・・。
天 日風(あまのひふう)
天 日風(あまのひふう)
あはは!
それもそうですね!
さて・・・「そろそろ逝きますか。」
千光 舞愛(せんこう まいあ)
千光 舞愛(せんこう まいあ)
うん。
・・・ねぇ、日風。
天 日風(あまのひふう)
天 日風(あまのひふう)
はい?
千光 舞愛(せんこう まいあ)
千光 舞愛(せんこう まいあ)
絶対・・・今度こそは「離れないでね?」
天 日風(あまのひふう)
天 日風(あまのひふう)
っ!はい!もちろんですよ!
そう言って二人はただ沈んでいく。
まるで、「その場に存在しなかったかのように・・・。」
でも、二人なら大丈夫。
そう思いながら眠る。
あぁ・・・これが、「生きてる」と言うことなのだろう。
だから、だから最期にこの言葉を貴方に・・・
千光 舞愛(せんこう まいあ)
千光 舞愛(せんこう まいあ)
「生きていてくれてありがとう。」
米光 千愛 (まいこう ちあ)
米光 千愛 (まいこう ちあ)
っ!?
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
どうしたんですか?
千愛。
米光 千愛 (まいこう ちあ)
米光 千愛 (まいこう ちあ)
ううん、なんでもない!
それより早く行こ!
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
天宮 ひなた (あまみや ひなた)
あ、危ないですよ!
待ってください!
そう言いながら走り出す二人。
託された思いを抱えながら、自分の役目を全うする。
「生きている意味」を「大切な居場所」を守るために・・・。
さて、二人は雪のことを救えるのか?
それはただ「神のみぞ知る。」
ただそれだけなのである・・・。
ーーーーーきりとりーーーーーーーーーーーーー
作者
作者
はい、どうだったでしょうか?
長いことお待たせしました。
一週間ほど寝込んでいたのと、課題に部活。
それに家族のことでバタバタしていたのもあってこんなにも投稿が遅れてしまいました。
本当にすみません。
今回のお話は、千愛とひなた。
その前世の二人のお話を書きました。
楽しんでいただけましたか?
あと、合計閲覧回数が1150回を超えました!
これも読んでくださる皆様のおかげです!
こらからも、ゆっくり書いていくこともありますが、この小説をよろしくお願いします!
作者
作者
それでは、皆さん。(@^^)/~~~。

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