第4話

まさかの邂逅
76
2025/06/21 07:19 更新

アンと共に教室に入る。
朝日に照らされた教室の中には、各々のローブに身を包んだ他の編入生と赤褐色のローブを着た内部生がごっちゃになっており、談笑や読書を楽しんでいた。
アキト・シノノメ
アキト・シノノメ
っと、俺の席は…
そうして席を探していたオレ達の視界に映ったのは、席を占領して談笑している1人の少女の姿だった。
杖を磨いている奴、魔導書を読みこんでいる奴、勉強なんてお構い無しで喋っている奴。
そんな奴らの中で、そいつの存在は明らかに異質だった。
純黒のローブに身を包み、周りにふわふわと人魂を飛び回らせている少女。
オレはそいつの背後に近付くと、そいつに向かって話しかけた。
アキト・シノノメ
アキト・シノノメ
…いたのかよ、アキヤマ。
オレの声に反応し、淡い桃色のサイドテールが振り返る。
ミズキ・アキヤマ
ミズキ・アキヤマ
あれっ? 弟くんにアンじゃん!
アン・シライシ
アン・シライシ
久しぶり、ミズキ!
少女…アキヤマの声とともに、周りの人魂が揺らめいた。

俺達はそれぞれ『固有魔法』と呼ばれる自分だけの魔法を保有して生まれてくる。
例えば、オレの固有魔法「ヘルフレイム」なら炎を操る事ができるし、アンの「レスコール」なら音波を操れる。
固有魔法は生まれた時の環境や性格によって決まる。
固有魔法をいかに駆使できるかによって、地位が決まるといっても過言ではない。
しかし、アキヤマの固有魔法はオレの貧弱な脳みそには何というかとても難解で理解に苦しむものだった。
死者の魂を呼び覚まし、それを思うがまま操れる。
人呼んで、「ソウル」。
攻撃力は低いみてえだが、偵察に使ったり壁をすり抜けたりと汎用性は高く、幼い頃に魔法戦闘ごっこをした時にはオレ達2人と姉のエナは終始これに翻弄された。
無論そんな魔法は聞いたこともないのだが、こいつは小さい頃この魔法のせいでまあ酷い目に遭ったらしく、本人はあまり好きではないらしい。
ちなみに固有魔法や簡単な設定はアイコンタップでいつでも見ることができるから、覚えておくといいぞ。

アン・シライシ
アン・シライシ
ってか、ミズキもここ受かったたんだね!
ミズキ・アキヤマ
ミズキ・アキヤマ
ふっふーん、なんと成績3位だったんだよ〜!
アキト・シノノメ
アキト・シノノメ
まじかよ…
簡単に言うと、こいつは頭が良い。
実技もできるし、筆記も余裕。オレやアンのような奴とは、明らかに次元が違う頭の造りをしていやがる。
1つ欠点を挙げるとするなら、よく学校をサボるとこか。
あとこいつは、どういうわけかエナに懐いていやがる。
何であの暴君のような姉に懐くのかはわからねえが、あいつもアキヤマの前ではいいお姉ちゃんぶってるらしいし、これについては不問といこう。

そこからしばらく、色々な話をした。
今日1日は編入生歓迎式だから、授業は明日から。
難しい授業じゃない事を祈り、オレは寮へと向かった。


うp主
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久しぶり投稿()
うp主
うp主
それじゃあおすーしー!

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