彼女がここに来るときは、心が弾んだ
彼女は相変わらず美味しいと評判のあるものから、
彼女の行きつけの店のものをテイクアウトして持ってきてくれた
関係に名前をつけてから、彼女の笑顔が増えて、眩しく感じた
今日はお茶目にニシシと笑いながら他県の老舗の和菓子店の袋を揺らした
俺が探偵業をしていることを教えてから、やたらこのネタを煎じている
アハハ…なんて笑う彼女に行くな、なんて無責任なことは言えなくて、
僕は砂糖とミルクですっかり白色になったコーヒーを出してあげることしかできなかった
おいしいですねって有名どころのどら焼きを齧りながら、
辛い日々を送っているにも関わらず、
演技ではない本物の笑顔を向けてくれる彼女をすごいなと思いながら
自分の不甲斐なさに後ろめたくなった
俺だって、最初は彼女に聞かずとも、
彼女のそばにいれば情報がこぼれ落ちないかと
それを狙って彼女に告白したのだ。なのに…
こんなにも強くて、華のある彼女に惚れていた
なんとも失礼極まりない自分が嫌になる












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。