授業が終わり
作品が完成してない人は
放課後に終わらせることになった
ー放課後ー
目黒も向井もすぐに終わって、部活に向かった
俺はと言うと、、、全然終わらない
むすっとする翔太
美術室にいるのは、俺と先生だけ
ニコっと笑って
俺の隣に椅子を置いて
俺の作品を眺めている先生
そう言って
背中にポンっと手が触れた
その手があまりに小さくて
つい振り返って先生の手を見てしまった
そう言って俺の前に手を出す先生
思わず手を比べるように
先生の手に触れてしまった
先生の手はひんやりしていて
華奢な手で
すごく愛おしくなって
思わず関節を曲げて握ってしまった
その声で我に返って
先生の手を離した
笑ってくれる先生
俺の心臓は信じられないくらい
うるさく動いた
立ち上がって
俺の手を持つと
絵の修正を始めた
ただ先生に動かされるままの俺の手
そして、、、先生の香り
服の擦れる音と、作業の音だけが響く
2人だけの空間
しばらく真剣に絵を描いていると
準備室のドアが開く音がして
先生が準備室に消えていった
男性の声が微かに聞こえる
時々、ガタンと何かの物音が聞こえてくる
絵が描き終わり
用具の片付けをしても
先生は戻ってこない
準備室のドアをノックしてドアをあけた
準備室には国語の深澤先生がいた
先生に絵を渡して、準備室を出た
俺だけの時間だったのに
そんな事を思いながら、荷物を持って体育館に向かった












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。