ゲンside
あれから千空ちゃんと離れてからしばらく歩いていると、光が差し込んでいる場所があった。
何となく気になって見に行くと花がたくさん咲いていて、ついしゃがんで咲いている花を一輪撫でた。
どうやら、ここだけが花畑になっているらしい。
ゲン「…綺麗、あなたちゃん見つけたら一緒に来たいな。」
早くあなたの顔がみたい、声を聞いて安心したい____
すると自分の後ろで影が動くのを感じた。
あなた「私がどうしたって?」
ゲン「え゛っ!?あなたちゃん!?!?!?」
自分の後ろに立っていたのはあなたちゃんだった。
あなた「え…、そんな驚く?」
ゲン「そりゃあ、ゴイスーに」
自分たちがずっと探してた人間が平然と立っていたら普通に驚くだろう。そのうえあなたちゃんに対しては少し特別な存在と思っているし…
と、そんなことより!今一番大事なのは…
ゲン「あなたちゃん!怪我してない?大丈夫?鹿の罠とか引っかかってな~い!?」
あなた「え?鹿罠?うん。良く山とか行くし罠には知識あるしね」
ゲン「本当?」
俺は心配な気持ち一心であなたちゃんを上から下まで見たけど全くの無傷だった。
ゲン「はぁ、本当良かった。俺けっこうあなたちゃんが心配で気が気じゃなかったんだからね」
あなた「ごめんごめん、ここで昼寝してた」
あははと笑うあなたちゃんを見たら、緊張も解けて安堵し、ついため息を漏らした。
ゲン「まったく…、あなたちゃんたらおてんばガールなんだから…。」
ゲン(あれ、まてよ…?)
そういえばよく考えてみると、
今は花畑に二人だけというなかなか雰囲気のいい状況であったことを思い出す。
ゲン「…!、そうだ♪」
せっかく二人だし、何かしら俺たちだけのあなたちゃんとの思い出がほしい。
思いついたこと、実行しない理由はないよね~!
俺は綺麗な赤い花を少し申し訳ないと思いながらとった。
茎はぽっきりと小さく音を立てて綺麗に取れた。
ゲン「あなたちゃん、こっち向いて?」
あなた「ん?」
あなたは小さく首を傾げ俺の顔を見つめる
あなたの髪を優しく掬い、耳にかけ
俺は手に持っている花をあなたちゃんの髪に挿した。
じっと瞳を見つめるとあなたちゃんはすぐに顔を赤くする。
あなた「!?/」
ゲン「やっぱりあなたちゃんは花が似合うね…、綺麗。」
顔を真っ赤にして声にならない声をあげるあなたちゃん。
あなた「な、ななななななななに急に…!」
さりげなく髪を撫でると少し恥じらうそんな姿がかわいらしいなと思った。
ゲン「本当、あなたちゃんって反応可愛いよね(笑)」
あなた「く、くすぐったいし…!それどういう意味っっ!/」
いつもは可愛らしい丸い瞳が、ムスッとした顔になっていた。
怒った顔をしたところで可愛いだけなのに…。
満足したところで千空ちゃんも心配してるだろうし戻らなきゃね
ゲン「よ~し!じゃあもどろっか♪」
あなた「え、あぁ。うん…、急だね。」
あなたちゃんはやるせない顔で答えた。
その後は、出会った頃の石神村に向かっていた時のようにたわいもない話をしながら歩いた。
話している最中、一つだけ思い出した。
ゲン「そういえばさぁ~あなたちゃんを探してる時千空ちゃんも途中まで一緒だったんだけど、“試したいことがある”っていって別れちゃったんだよね」
あなた「へぇ~」
ゲン「なにしてるんだr…」
俺が言いかけた時、大きめの向かい風が吹いた。
その風は村の方向から吹いた風だった。
風には謎の匂いが乗っていた。
ゲン「ねぇあなたちゃん、なんだろうねこの匂い…」
あなた「待って!ちょ!薬の匂いがする!千空絶対薬煎じてる!!!!ずるい!!!」
ゲン「えぇ?」
あなた「ゲン!いこ!」
ゲン「えええええええ」
あなたあなたちゃんは俺の手を取って凄いスピードで走った。
更新7/11 1:19













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!