ガ────ン、ガ────ン、
そう音割れ、ノイズの走った鐘が頭に響く
気がつけば一茶は【開かずの間】の扉の前に引き
込まれていてあの時と同じように扉の隙間から光
が溢れでていた
キィ…、キィ…、
またその音が聞こえてきた
それと同時に冷や汗が一気に広がる
キィ…キィ…
絶え間なくそれは聞こえてくる
一茶は無意識に震える体をなんとか動かしながら
扉に手をかけた
その時、すぅと一茶に影がかかった
ピシッと硬直する体
心臓がバクバクと鳴っていた
一茶は肩を叩かれ、思わず急いで振り返った
そこにはあの肌の爛れた看護婦ではなく洸星が立
っていた。
アイツらは怪異たちのことだろう
一茶は先程の感覚を思い出し、急いで扉を開いた
前回と同じく笑顔で出迎える先生
相も変わらず何処か人間離れした風貌だ
皆着席し、あたりは静寂に包まれる
一茶が座った机には、新しいようでどこか古びた
冊子が置かれていた
先生はふわりと教卓まで移動する
そして教卓の後ろに立つと先生はふっと息を吐
き、皆に向き直った
先生は黒板にカツカツと文字を書き出してゆく
園を見廻る
異常があれば観察する
異常の元となる怪異を見つける
怪異を観察し、弱点を見つける
静かに凪が手を挙げた
凪は小さく頷き視線が強いまま座った
周りを見ると洸星と瑠夏は慣れたように、凪は読
めぬ表情で、椎名と怜楽が青白い顔で下を向いて
いた
先生がそういうと誰も触っていないのに扉が開い
た
真っ黒な階段が顔を覗かせる
これが地獄の始まりだった











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。