第4話

三.鯱の記憶
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2026/01/17 05:01 更新
私_銀条シャチは、今、とても憂鬱な気分だ。
なぜなら…
銀条シャチ
銀条シャチ
どこですか、私の鞄…
私の鞄がどこかに行ってしまったのだ。
図書室に行っていたら、その間に消えていた。
銀条シャチ
銀条シャチ
どこに行ったんでしょう?大切にしているのに…
その鞄は母が誕生日にくれたもので、お気に入りだった。
1人で学校全体を探すのは、さすがに骨が折れる作業だ。
先生や友達に手伝って貰えばいい、と思うかもしれない。
だが、私にはそういう手段をとることができない理由ワケがあった。
私は、”いじめられている”からだ。
いじめっ子以外のクラスメイトや先生までもが、見て見ぬふりをしてきた。
今回もきっと”いじめ”の一環だ。私は教室の外にあのカバンを出していないのだから。
だから、誰も頼れない。
銀条シャチ
銀条シャチ
まさかとは思いますけど…
と、ある場所をのぞき込む。
銀条シャチ
銀条シャチ
あ………


























銀条シャチ
銀条シャチ
私の…鞄…!
私のカバンが、びりびりに引き裂いて捨てられていた。
そこは…













焼却炉。
銀条シャチ
銀条シャチ
ひどい…!
そう思うと同時に、強い怒りが込み上げてきた。
ただ、いくらなんでもこれを拾い上げることはできない。
処分は…したくないが、教師に任せるしかない。
鞄の代わりに悔しさを胸いっぱいに抱きながら、教室へと戻った。
銀条シャチ
銀条シャチ
なんですか、これ…
途中、職員室によって、カバンの件について話してから教室に戻ると、
私の机に
「バカ」「弱虫」「チビ」「ガキ」
…暴言が書かれていた。
思わず担任の方を見る。
担任
担任
…………。
気まずそうに目をそらされただけだった。
周囲を見ても、ニヤニヤしているか、担任と同じように目をそらす人しかいない。
涙をこらえながら、席に着く。
銀条シャチ
銀条シャチ
(後でふき取っておこう…)
担任
担任
……、〇限目の授業を始めます。
クラスメイト
はい!よろしくお願いします!
担任
担任
昨日の算数のノートを開きなさい。
クラスメイト
はーい!
私も昨日のページを開こうとする。
だが、開くことができなかった。





ページが、破りとられていたから。
担任
担任
~~~。じゃあ、銀条。昨日先生が教えた〇〇の覚え方、言ってみろ。
銀条シャチ
銀条シャチ
ページが、破れていて……
担任
担任
…、紙を見なくても分かるよう、身につけておけよ。
銀条シャチ
銀条シャチ
はい…。
担任
担任
次、〇〇、~~~
そんな風に、今日は私の地獄が終わる。
銀条シャチ
銀条シャチ
疲れた…
結局、カバンは修復不可能な状態で、処分してもらった。
机の文字は、油性マジックではなかったおかげで、ぬらした雑巾でふき取ることができた。
銀条シャチ
銀条シャチ
はぁ…。
家に着いた。だからって、いじめられたことが変わるわけでもない。
銀条シャチの母
銀条シャチの母
お、帰って来てたのか?シャチ。おかえり。
銀条シャチ
銀条シャチ
ただいま、母さん。
銀条シャチの母
銀条シャチの母
もうすぐ武道教室に行く時間だ。早く宿題終わらせときな。
銀条シャチ
銀条シャチ
はい、母さん。
今日も武道を習わないといけない。















強くもなれないのに。

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