第43話

恐怖と過去
663
2024/01/24 08:59
シディ
…匂いがしない訳では無い…
シディ
辿っていけば見つけられるはずだ…!
シディ
……!?匂いがだんだん濃くなって来ている…
シズク
カゲチヨ
…なぁ、シズク…だっけ
カゲチヨ
核って言ってたか?
シズク
…うんっ……僕らは、「吸血鬼の核」の、一員…っ
カゲチヨ
…何をしてるんだ?
シズク
…そのうち…直ぐに…分かるはずだよっ…
カゲチヨ
…そうか
カゲチヨ
んじゃ、俺は自分の部屋行っとくわ
シズク
あ…うん
カゲチヨ
…とりあえず秘宝は渡してきたけど
カゲチヨ
ほんとに、蘇らせてくれるんだろうな
シディ
!カゲチヨ!!
カゲチヨ
っ!?
カゲチヨ
シ……ディ……
カゲチヨ
ッッッ…嫌だ…
シディ
?どうしたんだ…?
シディ
ヒサメも心配しているぞ
カゲチヨ
ッやめろ…来るな…!
ダッ
シディ
カゲチヨ!!
シディ
…何が…
ヒサメ
部屋には居ない…
ヒサメ
シディ、見つけたかな
 

カゲチヨ
ッやめろ…来るな…!
シディ
カゲチヨ!!



ヒサメ
….カゲとシディの声…?
ヒサメ
でも…カゲの様子が…
ヒサメ
あっちから聞こえたはず!
タッタッタッタッ






ヒサメ
分かれ道もないし、そろそろ居るはずなんだけど…
ダッダッダッ
カゲチヨ
っ!?
ヒサメ
カゲ!
ヒサメ
どうしたの?何かあったn
カゲチヨ
来るな!
カゲチヨ
やめろ……
カゲチヨ
お願い…だから……!!
カゲチヨ
俺が…全部…
ヒサメ
ねぇ…カゲ…
ヒサメ
私たち、何も…!
カゲチヨ
っもうやめてくれっ…!!
ダッ
ヒサメ
あっ…!
タッタッタッタッ
シディ
ヒサメ!カゲチヨは来なかったか!?
ヒサメ
今、自分の部屋に…
ヒサメ
逃げて…行っちゃった…
シディ
…そうか
ヒサメ
カゲ……
ヒサメ
酷く怯えた顔をしてたよね……
シディ
…一体どうしたと言うんだ?
カゲチヨ
ハア…ハア…ハア…
カゲチヨ
ッ……










少し前
カゲチヨ
…期待?
レイナ
そうっす!
レイナ
アザミさん、腐血にかなりの期待を寄せてたんすよ!
カゲチヨ
…どういう意味だ?
レイナ
…(ニヤ
レイナ
先ず、腐血は普通の混血児とは違うっすよね?
カゲチヨ
…まぁな
カゲチヨ
根本的に違うんだろ
レイナ
はいっす!
レイナ
これはファーストロッド、セカンドロッド共に出てる実験の結果なんすけどね〜
レイナ
能力を引き出せるのは、せいぜい元の異宙人の20%ほど。
レイナ
まぁ、今の技術じゃそれくらいが限界ってことっすね
カゲチヨ
…そういうことか
レイナ
おっ、察しが良くて助かりますね〜!
レイナ
そう。腐血はソイツらとは違う
レイナ
吸血鬼の能力を100%引き出せてもおかしくはない
レイナ
それが叶えば、極めて高い再生能力と攻撃力を兼ね備えた、トッププレデター屈指の産物になる…!
レイナ
…って、ことらしいっす。
カゲチヨ
….アザミの…期待…か














ガチャ
カゲチヨ
俺の部屋の壁には、あいつがずっと身につけていたあの鈴がかけてある
指で少し揺らすと、まるであいつがそこにいるかのような音がする


チリ…ン
カゲチヨ
…ハッ……
カゲチヨ
懐かしいな….
…ほんとに、細くて、優しくて…奇麗な音だ
ガチャン
…確か、ここに
カゲチヨ
…あった
血液パック。


もう、いまは亡きアイツ。
せめて「地獄」から、俺を見てくれているだろうか
…アイツは人殺しだ
俺の故郷の奴らも…みんな
アイツに殺された
きっとアイツは…地獄に行ったんだろうな
……そして俺もまた、地獄に行くんだろう
……アザミ。見ていてくれよ
















カゲチヨ
……ゴクン






えーこんにちは
なんかね
凪ちゃんと1万文字書くことになりました(?)
このチャプター含めて、今日から1万字頑張りやす
じゃあおつるる〜

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