まぁ、その反応をするのは妥当だろう。
…俺が今考えたからな。
だから、先程のメイドも知らない。
父上も、誰も知らない。
正直、どうかしてると思う。
今日初めて出会った人、しかも元奴隷相手にこんなことを言っているのだから。
…怯えさせる気はなかったのだが。
嫌ならいいのだが、その代わり…
俺の父上は、この国の王だ。
俺でも逆らうことはできないのだから、元奴隷のルイはもっと酷い扱いをされるのは目に見えて分かる。
…何かが俺の中で蠢いた気がした。
何が変なのかは何も解らない。だが、何かが変だ。
…駄目だな、疲れてしまっているのかもしれない。
今日はゆっくりと休息を取らせて貰おう。
(コンコン)
ルイは自分の感情に正直すぎるな…
こちらが苦労しそうだ。
だが、自分の選んだ側近だ。俺が見ていなくてどうする…?
…何時もの堅苦しい雰囲気よりも幾分と楽だ。こちらのほうが良い。
そして、ルイとの交流を本心から楽しんでしまっている自分も、いる。
良いのだろうか、俺がこんなに楽しんでしまって。
きっと、許されないであろう。
でも、少しだけ。
今を、楽しめれば…














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!