タクシーに揺られながら 、 体感的には大体 、 40分くらい ?
ようやく 、 と言うのが正しいのか 、車窓からは青々とした綺麗な海が見える 。
シャオロンくんはというと 、 陽気に負けてしまったのか 、 隣で小さく寝息を立てながら夢の世界に居る 、 … 私の手を握りながら 。
私の手を握る力は … さほど強くは無い 、 私自身が振り払おうと思えば容易く離せるようなそんな力加減 、 遊ばれているのか 、 単に無意識なのか 、 どちらにせよ離しはしないけれど …
でも 、 ただただ恥ずかしい 、 視線がこちらに向いていないとしても 、 人前なのだから 、 その程度を恥ずる乙女心は私にだってある 。
「 随分仲がいいんですね ? 青春だなぁ … 」
人前であることを初々しくも恥じていれば 、 ちらりとこちらを見たのか 、 半笑いで 、 けれどシャオロンくんを起こさないようにと配慮された小さめの声で 、 そう私宛てに言葉をかけるタクシーの運転手 。
突然の会話をなんと返すのがいいのか 、 なんて事は私には分からなくて 、 「 そう 、 見えますか ? ありがとうございます 。 」 と 、 少しばかり冷たく見えてしまうような言葉しか出てこなかったのを 、 少しだけ後悔したけれど 、 運転手はあまり気にしていないのか 「 あと10分程で着きますから 、 もう少ししたら彼氏さんを起こしてあげてもいいかもですね 。 」 とまるで揶揄うように呟いた 。
少し眠たげにシャオロンくんが欠伸をした後にぐい ー っと体を伸ばす 。
変な体勢で寝ていたものだから 、 肩を痛めてしまったのかもしれないな … なんて呑気に思いながら支払いが済んだ財布を鞄に仕舞う
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無計画な割に 、 お互い疲れる果てるくらいはしゃいで 、 気が付いたら日が落ちた 、 帰りはタクシーが捕まらなくて電車で 、 車両内は結構空いていて 、 隣にシャオロンくんが居る安心感と疲労感で私は眠りに落ちてしまった 。











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。