強い光が瞼の裏まで届いて殆ど反射で眉間にしわが寄る。
優しい声色で自身の名を呼ばれ、ゆっくりと目を開いた。
視界いっぱいに、最愛の兄の顔。
昨日再会を果たした、懐かしい顔。
思わず、勢いよく抱きつく。
温かい。
そのうち小さくため息が聞こえて、背中に手が回ってきた。
今朝は其の儘、少しだけ抱き合っていた。
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ヨコハマで最も大きなビルの最上階、その重厚な扉の向こう側。
ヨコハマの夜を統治するポートマフィアの中でも相当な権力を持っていなくては入る事を許されない場所。
其処に、あなたは居た。
表面的に見れば親しみやすい、だが何処か胡散臭い笑みを貼り付けて森は云った。
深く頭を下げて云う。
いつもの人懐っこい声は何処へやら、彼の声は冷たくさえ感じられた。
其れを感じ取ったのは後ろに控える中也だけではない。
森も気づいているのだろう。
あなたは正直、森の事が苦手であった。
中也が森の事を敬っているのはわかる。
だが、最愛の兄がそうでも、どうしても森のことを好きにはなれなかった。
組織の均衡を保つ為なら、どんな人材でも切り捨てる。
其れがどうしても気に食わなかった。










編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。