第5話

お風呂
68
2020/12/19 08:02
遊城十代
遊城十代
……ぷはっ
(なまえ)
あなた
……
 十代はなんの恥ずかしげもなく惜しみなく引き締まった裸体を露わにした。
 そろりと視線を向けるとぱちっと目が合って、にこりと微笑まれてしまえばあとは逃げ道なんて存在しなくて、おそるおそる服を脱いでいく。
 寒さにつんと尖った乳首もこれから起こることに期待してきゅうと窄まる一筋の皺もすべてを見られているような気がして、いたたまれなくなる。

 落とした視線の先に十代の自身があった。
 萎えたそれはそれでも十分と言えるほど大きくて、あれがいつも自分の中に収まっているのだと思うときゅんと体の奥が疼いた。

 十代はあなたが服を脱ぎ終わるのを見計らって風呂場の扉を開け、扉の先で待っていた。あなたは後に続いてノブを引き継ぎ、扉を閉める。
 その間に十代はかけ湯を済ませてしまったらしい。振り返ると曲げた膝を開いて寛いでいる彼の姿があった。十代は目をとろんとさせてあなたがかけ湯をするのをじっと見ている。
 そのスペースに浸かるのかと思うと毎度のことながら照れてしまう。かけ湯を終えたあなたは十代に背を向けて十代が作ったスペースに腰を下ろした。

 十代があなたの肩にかかった髪を払うと、白い肩が露わになる。十代はそのほっそりした肩に顎を乗せて、
遊城十代
遊城十代
あったかい、な
(なまえ)
あなた
そ、そうだね!
 声を掛けられたあなたはすこしだけ緊張をほどいて十代の胸によりかかった。十代が落ち着かない様子でもぞもぞと身じろぎしているのが気になり、あなたはどうしたの? と身を捩って振り返った。温まったためか十代の顔は血色がよくなっている。
遊城十代
遊城十代
なんでも! なんでもないから……もうちょっとだけ
 十代に抱きすくめられると、背中に硬いものが当たっているのを感じてあなたは体を強張らせた。首筋に当たる十代の呼気はそれとわからないように抑えられていたものの、震えている。
 それが寒さによるものでないことは明らかだった。
(なまえ)
あなた
えっと……興奮してる?
遊城十代
遊城十代
してる……ごめん、我慢できない……っここでシたい
 十代ははあっと甘やかな息をついてあなたの肩にぐりぐりと頭を押し付けた。ここまで我慢したのはやはりあなたのことを想ってのことだろうと思えて、あなたはいいよ、と小さく答えて十代の髪を梳くようにして頭を撫でた。

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