第10話

エピソード10
29
2024/08/10 07:00 更新
あれから八分が経過した。

データをスマホに転送し、ジャックしたルート消した。
矢神時雨
矢神時雨
少し待て、二人にもデータを送る。
 ヴーヴー  ブーブー
それぞれのスマホがほぼ同時に告げた着信を二人は見た。
黒木龍生
黒木龍生
綺麗に三等分してあるね。
矢神時雨
矢神時雨
ああ、黒木は一頁目を頼む。唐木は二頁目、俺は三頁目だ。しらみ潰しに探すぞ。
唐木イシス
唐木イシス
おー!
黒木龍生
黒木龍生
了解!
唐木はプリンターに接続し印刷。
黒木はパソコンに繋げて大画面で確認。
それぞれが確認しやすいように手を加えて確認した。
黒木龍生
黒木龍生
じゃ、一時間くらい読み込む時間を取ろうか。そしたら全体でまとめるから。
警察の手で伊狩さんを調べられるのは48時間だけだ。
先ほどの取り調べで使った分や送検にかかる時間も考えると、残された時間など本当にわずかなものだろう。
黒木龍生
黒木龍生
さて、かなり読み込めたけど。
矢神時雨
矢神時雨
そしたらまとめるぞー。
立ち上がって、俺はホワイトボードを引っ張り出した。
唐木イシス
唐木イシス
よし、まとめていこっか。
言いながら唐木は、マーカーをそれぞれに手渡した。
そしてそれぞれが一時間ほどかけて読み込んだ情報は、ホワイトボード全面に十五分かけて書き記された。
黒木龍生
黒木龍生
なるほど、ここから攻めていくかな。
そう言って黒木は赤色のマーカーで一箇所を丸で囲った。
矢神時雨
矢神時雨
・・・はぁ、黒木は聞き込みを頼む。俺はネットを漁ってみるから。
黒木龍生
黒木龍生
わかった。行ってくるよ。
黒木はパソコンに繋げていたスマホを取り外してから、部屋を出て、入り口に向けて駆け足で廊下を渡っていった。
それを遠巻きに眺めてから、俺は改めて腰を下ろし、
矢神時雨
矢神時雨
楽しい楽しいハッキングのお時間だ。
俺はパソコンと向き合った。
唐木イシス
唐木イシス
楽しいクッキング、みたいなノリでハッキングするとか、危ないやつじゃない。
矢神時雨
矢神時雨
まぁ気にするな。少し待ってろよ~。
そうして俺はキーボードを叩き出した。
 
唐木イシス
唐木イシス
ねぇ、今更だけど、どうやってるのそれハッキング
矢神時雨
矢神時雨
ん?別にフツーにだぞ、フツーに。
唐木イシス
唐木イシス
いや、サーバー未経由のもあるじゃん?
矢神時雨
矢神時雨
あーあ、俺はクラウドから探してるからな。警察にも捕まりにくいし、楽だぞ。
唐木イシス
唐木イシス
へー、
まぁ何がなんでも捕まるわけいはいかないから、当然海外のサーバーを大量に経由しているわけだがな。
矢神時雨
矢神時雨
・・・っと、そうやって話してる内に、
できたぞ、と俺は伝えて彼女にパソコンの画面を見せた。
矢神時雨
矢神時雨
さて、当たりだな。
唐木イシス
唐木イシス
じゃ、私も聞き込み行ってくる。
矢神時雨
矢神時雨
おー、黒木とダブるなよ。効率悪ぃから。
唐木イシス
唐木イシス
ラジャー!!
俺は先ほどと同じように廊下を駆ける唐木を見送った。
限られていた時間は少なかったが、事前から目を付けていたので案外はやく終わりそうだ。

後はできれば一発で仕留めたい。

そのためには、
矢神時雨
矢神時雨
伊狩さんを落とす方法、考えておくか。

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