第8話

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2025/10/29 12:55 更新
 空に作った道を歩いて、マフィアビルの屋上に降り立つ。
 爽やかな風が吹き抜ける柵のない屋上は、気持ちが良いけれどほんのちょっと怖い。
 入口から入るより上から下りた方が圧倒的に早く森さんの居る執務室に着くから、私はしょっちゅう此処に来る。それでもやっぱり、異能があっても下を覗けないくらい怖いんだから落下の恐怖は凄まじい。中途半端に下が見えるから余計怖いんだよ。
 殆ど顔パスで警備を抜けて、もう少し警備をしっかりした方が良いんじゃないかと思いながら執務室の重い扉を開ける。
あなたの妹の名前
ただいま帰ったよ、森さん、中原君
森鴎外
お帰り、あなたの妹の名前ちゃん。
どうだった? 計画は上手くいったかい?
あなたの妹の名前
そりゃあもうばっちりよ!!
中原君も演技有難うね
 ぐっと親指を立ててみせる。
 その後中原君の方を向いて──少しだけ驚いた。
 髪をくしゃっとした二つ結びにされている。
中原中也
……何見てんだよ、おい。
何か云えや
 エリス嬢にやられたんだろうなぁ。そこそこ長いからやり易かったんだろうね。
あなたの妹の名前
……いや、うん。ふふっ……。
似合ってるよ……んふっ
中原中也
笑いながら云うな!
あなたの妹の名前
ふふ、あははっ!
……んっ、いや違う、本題に入ろうか
中原中也
おい待て俺の髪型は放置したまま進むのか?
 勿論放置しますとも。だってそっちの方が面白いもん。
森鴎外
君達仲が良いねぇ……
 必死に抗議している中原君には聞こえてないみたいだけど、あたしにはちゃんと聞こえてるよ? ……まあ、嬉しいから良いけれども。
あなたの妹の名前
まず、羊の今後について。
彼等はポートマフィア傘下の企業で働きつつ、様子を見ながらそれぞれの進路を見極めて行くことになりました。
取り敢えずこの街で最低死なないくらいの教養と護身術は身に付けさせて行く予定です
 中原君と立てた計画はこうだ。
 まず、彼は自由への憧れ……のようなものは無いこともないが、仲間を守りたいという気持ちに縛られている。
 あたしは彼をマフィアに引き入れたくて、なおかつ彼の仲間全員くらいなら守れる力を持っている。
 利害は一致した訳だ。
 羊には脅した風に見せかけたが、実際は完全なる合意の上。出来るだけ恨まれないようにと、嘘を吐いただけ。優しい嘘と云えなくもないだろうと思いたい。
 あたしは彼に自由と居場所と仲間の安全をあげる。彼はあたしに、「可能性」をくれる。無限大の、明るい未来の可能性を。
あなたの妹の名前
で、中原君。……髪を解こうとするの一旦止めなさい。後でやってあげるから。
君は今後、あたしの直属の部下として働いて貰おうかな。さっきの演技、見事だったし。君は人の下に付いてこそ真価を発揮するタイプでしょ。
それで良いよね? 森さん
森鴎外
ああ、勿論良いとも。
君は一応五大幹部候補だからねぇ。先に特権を使うくらいなら自由だし、そもそも彼等の勧誘は私の頼みだからね
中原中也
……は?
 あーっ、驚いてる驚いてる!! 良い表情してるわぁ……あたし、意外と凄い人なんだから!
作者
眠い。
毎晩十時半には寝る健康的な中学生です
作者
夢主ちゃんの過去というかいきさつかな?
を語りたくて堪らない! 時期を待つけど……
作者
おつみな~!

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