パラパラパラ
借りて(りりの)家へ
これは、私が体験したお話です。
私は、王子に使える執事でした。
王子がまだ幼かった頃のことです。
街は平和でした。国民と王子も良好な関係で、
みんな仲良く過ごしていました。
しかし、ある日のこと。
謎の者が王様の命を奪いました。
そして、王子のお姉様とお母様は、行方不明になりました。
王子に残されたのは双子の妹とメイド1名
その後は国民の力で生活を続けることができたそうです。
次の波乱が起きたのは王子が5歳の時
王子は妹を守るために戦いました。
しかし、結果は敗北。
私は陰ながらに見ていて、回復に向かおうとしました。
王子は私がいることに気がついて居たのでしょう。
彼はテレパシーで私にこう言ったのです。
「巻き添えになります!離れてください!」
誰よりも強く、誰よりも優しい彼のことです。
絶対に正しいことを言っています。
でも、私はそこに行きたかった。
なのに、体が言う事を聞かず、引き換えした。
王子は…謎の者に改竄魔法をかけられました。
改竄魔法とは、強力な魔法で現実を書き換えたり、世界の記憶を変えてしまうこともできます。
かなり強力な魔法なので使える人は種族が神以上で、3回以上使うと存在ごと消されます。
しかし、私はなぜか王子などのことを覚えていました。
その後私は、謎の者について沢山調べました。
私の力で彼を助けることは不可能なので、
私に出来ることをしようと…
謎の者は色んな人に観測者と名のり、もて遊び、
違う世界線で死んで、心残りのある人をこの世界線に引き込んだりしているようです。
観測者の正体も知ることができました。
観測者は何者かの悲しみと怒りの感情。
こことは違う世界線の誰かの…
あぁ…これを書くだけでも私は消されかけるのか…
実は私はこれを消える気持ちで書いています。
あと少し真実を書いてしまえば私は消えるでしょう。
それでもいいんです。私はこの本がわかることを願います。
王子のお姉様とお母様はまだ別の世界線で生きています。
誰かがこの本を手に取り、助けてくれることを願います。
あ、ちなみにこれで、9月6日ぐらいまで更新ストップします(((
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。