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第4話

NCT jaehyun もう一度
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2026/03/12 05:45 更新


12時を回った撮影現場。

彼女は空を眺めながら、静かに涙を流していた。

自分の恋人を思い出して泣くシーン。

「カット!」

そう監督の声がかかる。

「いや〜、とっても良かったよ」

「ありがとうございます」

私はお辞儀をしながら感謝を伝えた。

でも、その涙は全部が演技ではなかった。

泣く演技をする時、必ず思い出す人がいる。

会いたいけど会えない日が続く。

ピコンッ

ージェヒョンさんからのメッセージー

「今日話があるからいつもの所で待ってる」

嫌な予感はよく当たるもので

12時

いつもの公園

久しぶりとお互いに声をかける

恋人のはずなのに距離を感じる。

冷たい空気が流れる中

ジェヒョンが静かに声を放った。

「多分俺たち」

少し言葉を探しながら続ける。

「このままだと、お互い苦しくなる」

私は何も言えない

それは私も思ってたことだから。

途中から気づいていたし、分かってた。

別に嫌いになったわけじゃない。

ただ、

2人の間に夢があっただけ

「うん」

静かにそう呟くしかなかった。
数年後

ジェヒョンは本当にアイドルになった。

雑誌の表紙にも、バス停の広告にもジェヒョンが見える


ある夜

ジェヒョンはテレビをつけた。

ドラマが流れていた。

「ヒョンが言ってたドラマのやつかな」

次のシーンで

画面の中に、彼女が映った。

今では有名な女優。

でも、ジェヒョンにとっては

たった1人の、大切な人だった。

そのシーンでは彼女が夜空をみるシーンだった。

そして、


一粒の涙が落ちる。

ジェヒョンは思わず息を止めた。

あの表情、声、目

胸が痛む。



少し前のことを思い出した

「私、泣く演技する時ね必ず思い出す人がいるの」

「誰?」

彼女は答えなかった。

ただジェヒョンを見て微笑むだけ。
数ヶ月後

彼女が主演の映画が公開された。

その主題歌を歌うのはジェヒョン。

レコーディングの日

ヘッドホンを付けて歌い始める。

曲は、Try again

歌いながら思い出すのはいつも同じ人だった。

忙しい日々の中、なんとか時間を作って会っていた夜

彼女が笑いながら言った言葉。

「ジェヒョン、絶対売れると思うよ」

「そうかな笑」

「さては信じてないな」

「そんなこともないけど笑」

「私将来自慢するから」

「なにを?」

「テレビに映ったジェヒョン指さして、この人と付き合ってたって」

「なにそれ笑笑」

そんな昔のことを思い出しながら歌い出す

もし、どこかで聞いてくれるなら、

あの人に届けば良いな




そして今日、取材が行われた

隣にはジェヒョンが座っている。

目の前にはカメラマンと記者が並んでいる。

インタビューが始まる。

ある記者が質問をする。

「今回の主題歌、とても気持ちがこもっていて良かったです」

ジェヒョンは少し微笑む

記者が続ける。

「この曲はどんな人を思って歌った曲なんですか?」

ジェヒョンは少し考えながら答え始める。

「今でも忘れられない人が居るんですけど」

その場が静まる

「その人の事を思いながら歌った曲です」

ジェヒョンはそれ以上何も言わない。

記者は次の質問を今度は彼女にした。

「映画、拝見させていただきました。最後の夜空を見ながら涙を流すシーンがとても良かったです」

「ありがとうございます」

「泣くシーンの時、何か考えていることはありますか?」

その時の事を思い出しながら答える。

「あります」

ジェヒョンの視線が少しだけ彼女に向けられる。

「昔大切だった人のことを考えていました。」

記者が続けて質問をする

「その方はどんな人でしょうか」

「昔からやりたい事にとても一生懸命な人でした」

ジェヒョンの瞳が少し揺れる

「苦しいことも大変なこともありましたが、その度に彼のことを思い出して、自分もここまで頑張る事ができました。」

「今でもその人とはよくお会いするんですか?」

「いえ、ですが今ではちゃんと夢を叶えて立派な大人になっています」

ジェヒョンは何も言わない。

ただ静かに聞くだけ。

「それはよかったですね。今回の曲はどう感じましたか?」

「とても良い曲でとても気に入りました。」

「お気に入りなところがありましたら是非教えてください。」

「そうですね。1つ選ぶとしたら、




Please remember

my answer is you

먼 길을 다시 돌아간다 해도
長い道のりをまた戻ることになったとしても

난 여전히 같은 맘일 테니까
僕の気持ちが変わることはないから

We’ll be alright
僕らは大丈夫

I want to try again
もう一度やり直したいんだ





というサビのところですね」
「なぜそこの部分を選んだのでしょうか?」

「うーん、、この歌詞を聞くと昔を思い出すんです」

「もしかして、先ほどの大切な人ですか?」

「はい笑笑」

会場の誰も気づかない。

でもただ1人、ジェヒョンだけは分かっている。

彼女が思い出す人は誰なのか。


インタビューが終わり

皆片付け始める。

終わったと同時にスタジオ内に映画の主題歌が流れる。





「今日はありがとうございました」

落ち着く暖かい声

振り返るとそこにはジェヒョンがいた。

「ありがとうございました」

久々の再会なのに

以前のようには接することができないもどかしさを感じる




向こうからお互いのマネージャーが歩いてくるのが見えた

最後によろしくお願いしますと声をかけ

その場を離れようとした








「あの」

心臓の鼓動が早くなるのを感じる

「はい」

「あの歌詞、僕も1番好きな所なんです」

「えっと、、?」

「僕が忘れられない人も同じ気持ちであってほしい、
 ただ、それだけです。」


その後、失礼しますと言ってマネージャーと楽屋に入っていった。

私もマネージャーに連れられ楽屋に入る。




楽屋に戻ると1枚の手紙が置いてあった








「必ず迎えに行く」







その言葉だけが書いてある。

昔の記憶が繊細に蘇る。

そして、ほんの少しだけ涙が溢れた。

この涙は演技ではない。

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