バスが揺れ始め、出発したのが分かった
音が聞こえないから
こういう少しの揺れを感じとれるように
残った4つのうちの触覚は
特に敏感だと思う
外の景色は見ずに
舞ちゃんと手話で会話する
舞ちゃんの話は、聞いてて飽きない
それに、表情がコロコロ変わるから
声が聞こえなくても
面白い とか ムカつく とか
そういう隠せない気持ちがすぐ分かる
降参 みたいに
両手を広げてヒラヒラさせる
ガールズトークに花を咲かせていると
舞ちゃんが誰かから呼ばれたのか
向こうを向いた
少し経ってもこっち向かないし
なんか言い合ってるっぽかったから
チラッ と外を見てみた
いつも見てる場所とは
ちょっと違っていて
話してる間に結構進んだんだなって思った
景色を見てたら、なんだか…
瞼が重くなるような感覚がして
そのまま眠ってしまった












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。