その日、私はお兄ちゃんに連れられ
薄暗い倉庫の中に着ていた
そして目の前には、東京卍會の制服を着た二人の男
確か五番隊の隊長 武藤なんたら通称ムーチョと
副隊長の三途なんたら
そして血塗れで拘束されている元黒龍の
乾なんたら通称イヌピーと九井…なんたら通称ココ
彼らと接点のない私は、現状に疑問だらけだった
その通りだよ?
なんて言ったらここで殺されるかw
最近のお兄ちゃん
事ある事に私疑うなぁ…
私もまだまだって事か
元気に挨拶をすると倉庫から出て行く三人
私が1人になると
黙って聞いていた九井が顔を上げた
私は懐にしまった小型ナイフを取り出し
ココに近寄ってみる
濱田を殺した時、私は濱田に毒を使った
苦しみながら私に縋って助けを求める姿は
快感以外何物でもなかった
この人達はどんな顔を見せてくれるんだろう?
楽しみ…♡
私はイヌピーって男に笑顔を向けたまま
ココの傷口をナイフで広げてみる
ーーグサッ
私がナイフを片付けると、ほっとしたイヌピー
すると直ぐに、ボロボロの武道を連れた
ムーチョと三途が戻ってくる
その後、目を覚ました武道は状況が分からないわまま
私を見て驚いていた
私だって何で五番隊が
お兄ちゃん側に居るのか知らないんだ
手を振って挨拶する事ぐらいしか出来ない。
ムーチョが武道の前に腰を下ろし
状況を説明してくれる
どうやら天竺のボス
マイキーのお兄ちゃんは黒龍の八代目だったらしい
イヌピーはその下にいた訳だが
今や一番隊の武道の下に、自らの意思で居る
そんな中で金の扱いが上手かったココを
天竺は欲しているらしい。
後の理屈は簡単だ
ココはイヌピーの傍を離れない
だがイヌピーは一番隊に夢中
それなら二人をボコって
自らココが入ると言えばいい
そして、思惑通りそれを許さない武道とイヌピーは
手足を縛られたままムーチョに立ち向かう
そして、既にボロボロなのに
更に殴られる二人を見て
ココは、天竺に行くと宣言してしまった。
用の済んだムーチョは武道達から手を離し
ココを連れ帰る事にした。
ボロボロな二人を残して家に帰った私は
既に家に居たお兄ちゃんの部屋の前に立った
扉を開けてくれたお兄ちゃんに私は顔を向ける
お?仲良く思われてる?
基本お兄ちゃん居る時しか話してないのに?
これって私の成果じゃない?
キタコレ
利用する他ないでしょ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!