第6話

5話
180
2024/05/12 03:08
ケイト・ダイヤモンド
おっと、リドルくん。今日も激ヤバなくらいかわい〜ね♪
リドル・ローズハート
ふん。ケイト。あまりおしゃべりが過ぎるとそのよく回る口ごと首をはねてしまうよ。
ケイト・ダイヤモンド
いやいや、勘弁してよ〜!
グリム
ふな゙っ!?コイツ、入学式でオレ様に変な首輪つけたヤツだゾ!
リドル・ローズハート
キミたちは、昨日退学騒ぎになった新入生か。
リドル・ローズハート
人のユニーク魔法を「変な首輪」呼ばわりするのやめてくれないかな。
リドル・ローズハート
まったく。学園長も甘い。規律違反を許していてはいずれ全体が緩んで崩れる。
リドル・ローズハート
ルールに逆らったやつはみんなひと思いに首をはねてしまえばいいのに。
エース・トラッポラ
顔に似合わず、言うことこっわ……。
リドル・ローズハート
学園長はキミたちを許したようだけど
次に規律違反をしたらこのボクが許さないよ。
エース・トラッポラ
………あのー、ところで寮長
この首輪って……外して貰えたりしませんかね?
リドル・ローズハート
反省しているようなら外してあげようかと思っていたけど、
リドル・ローズハート
先ほどの発言からしてキミに反省の色があるようには見えないな。
リドル・ローズハート
しばらくそれをつけて過ごすといい。
リドル・ローズハート
心配しなくても、1年生の序盤は魔法の実践より基礎を学ぶ座学が中心だ。
リドル・ローズハート
魔法が使えなければ昨日のような騒ぎも起こさなくて、ちょうど良いだろう?
リドル・ローズハート
さぁ、昼食を食べたらダラダラしゃべっていないで早く次の授業の支度を。
あなた
ハートの女王の法律・第271条『昼食後は15分以内に席を立たねばならない』
あなた
でしたっけ?
リドル・ローズハート
さすがですね。
ケイト・ダイヤモンド
え゙っ、あなたの下の名前(カタカナ)ちゃん覚えてるの?
リドル・ローズハート
ルール違反は……おわかりだね?
エース・トラッポラ
はぁ、また変なルール……。
リドル・ローズハート
返事は「ハイ、寮長」!
デゥース・エース
はい、寮長!
リドル・ローズハート
よろしい。
トレイ・クローバー
まあまあ、俺がちゃんと見張っておきますから。
リドル・ローズハート
……フン。キミは副寮長なんだからヘラヘラしてないでしっかりしてよね。
リドル・ローズハート
ボクはハートの女王の法律・第339条
リドル・ローズハート
『食後の紅茶は必ず角砂糖を2つ入れたレモンティーでなければならない』
リドル・ローズハート
を守るために購買に角砂糖を買いに行かなきゃだから、これで失礼。
リドル・ローズハート
あなたの下の名前(カタカナ)さん、ぜひ次の『なんでもない日』のパーティーにお越しください。
あなた
ぜひ行かせてもらいます。
リドル・ローズハート
全く、シュガーポットに角砂糖を切らすなんて重罪だよ……。
ポタポタ
ケイト・ダイヤモンド
ひぇ〜。焦った〜。
グリム
超カンジが悪いんだゾ、アイツ!
デゥース・スペード
コラ!失礼だぞ!
ハーツラビュル寮生
寮長、行ったか?
ハーツラビュル寮生
俺、ハートの女王の法律・第186条『火曜日にハンバーグを食べるべからず』
ハーツラビュル寮生
に違反してハンバーグ食べてたから見つかったらどうしようかと思った。
ハーツラビュル寮生
はぁ…。食うものくらい自由にさせて欲しいよな〜…。
ケイト・トレイ
……………。
トレイ・クローバー
……寮長は、入学して1週間と経たずに寮長の座についた。
トレイ・クローバー
少し言葉がキツくなりがちだけど、寮を良くしようと思ってのことで、根は悪い奴じゃないんだ。
あなた
(オーターもそうでしたね)
グリム
根が良いヤツはいきなり他人に首輪つけたりしないんだゾ!
ケイト・トレイ
ははは……。
監督生
入学式で暴れたグリムが悪い
グリム
ぐ、ぐぬぬ……でもあの首輪、いきなり魔法が使えなくなるし、苦しいしで最悪だったんだゾ!
ケイト・ダイヤモンド
ん?リドルくんのユニーク魔法のこと?
デゥース・スペード
ユニーク……ということは、寮長独自の魔法ということですか?
トレイ・クローバー
厳密に世界で1人かはさておき……
トレイ・クローバー
一般的にその人しか使えない個性的な魔法のことを『ユニーク魔法』と呼ぶ。
トレイ・クローバー
そのうち授業でちゃんと習うと思うぞ。
ケイト・ダイヤモンド
リドルくんのユニーク魔法は『他人の魔法を一定時間封じることができる魔法』。
ケイト・ダイヤモンド
その名も…々。
______________________
リドル・ローズハート
首をはねろ!オフ・ウィズ・ユアヘッド
______________________
グリム
ヒェッ!名前がもう怖ぇ〜のだ!
ケイト・ダイヤモンド
魔法士にとっては魔法が封じられるのって首を失うのと同じくらいイタいからね〜。
ケイト・ダイヤモンド
ってわけで、寮内ではリドルくんのルールには逆らわないほうがいいよ。
トレイ・クローバー
逆にルールにさえ従っていればリドル寮長も怖くないってことだ。
エース・トラッポラ
そういや、オレタルト買って帰らないとまたケイト先輩に追い出されるわけ?
ケイト・ダイヤモンド
そうだね〜。ハートの女王の法律第53条でそう決まってるからさ。
ケイト・ダイヤモンド
あとリドルくんは特にホールケーキの最初の人ピースを食べるのを楽しみにしてるから
ケイト・ダイヤモンド
きっとホールじゃないと許してくれないよ。
エース・トラッポラ
仲良くしようとか言っといてそこは見逃してくんねーのかよ!
ケイト・ダイヤモンド
それはそれ、これはこれ。
デゥース・スペード
しかし、タルトをホールでってだいぶ高くないか?
エース・トラッポラ
げー。オレそんな金持ってないんですけど。
あなた
それなら作ってしまえばよろしいのでは?あのタルトも全部トレイが作ったものなので。
監督生
意外な特技!
エース・トラッポラ
あのタルト、トレイ先輩が作ったの?すげー!売り物みたいてましたよ。
トレイ・クローバー
はは、ありがとうな。確かに器具や調味料なんかは一通り揃えてあるが……
トレイ・クローバー
タダで提供するわけにはいかないな。
エース・トラッポラ
えぇ〜!?金取るのかよ!
トレイ・クローバー
はは、後輩から金を巻き上げるわけないだろ。
トレイ・クローバー
次にリドルが食べたがってたタルトを作るのに栗がたくさんいるんだ。集めてきてくれないか?
あなた
(栗、?)
エース・トラッポラ
どっちにせよめんどっ。で、どれくらい栗が必要なんすか?
トレイ・クローバー
『なんでもない日』のパーティーに出すとすると……2~300個くらいかな。
デゥース・グリム
そんなに!?
トレイ・クローバー
栗に熱を通して皮を剥いて裏ごしするところまで手伝ってもらおうか。
グリム
オレ様帰っていいか?
デゥース・スペード
ボクも
エース・トラッポラ
薄情者!
ケイト・ダイヤモンド
まーまー!みんなで作ってみんなで食べたら絶対美味しいって。
ケイト・ダイヤモンド
思い出作りってやつ?お料理ブロガーデビューもできちゃうかもよ。
トレイ・クローバー
寮長には内緒だけどマロンタルトは作りたてが一番美味しいんだ。
トレイ・クローバー
出来たてを食べられるのは作った奴だけだぞ。
あなた
マロンタルト……?
ケイト・ダイヤモンド
あなたの下の名前(カタカナ)ちゃん、食べたい感じ?
あなた
いえ、副寮長なら当たり前かと思ったんですけど……
ケイト・ダイヤモンド
グリム
おうおうオマエら!気合い入れろ!栗拾って拾って拾いまくるんだゾ!
監督生
変わり身早っ
トレイ・クローバー
栗の木は学園内の植物園の裏の森にたくさんあったはずだ。
エース・トラッポラ
よーし、んじゃ、放課後植物園の前に集合で。
グリム
ゴーゴー栗拾い!なんだゾ〜!

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