夜10時
メモに書いてあった通りに旅館の玄関に向かう。
そこには、
という、加賀美さんがいた。
ここに呼び出された理由が書いてなかったので、
加賀美さんをみながらどうしたんだろ…と、思っていると、
と、聞いてきた。
どうやら、見せたいものがある様子。
興味深かったので、ついていくことにした。
歩くこと15分、
私と加賀美さんは山の奥に来ていた。
すごいところに連れて行くな…
注意力が散漫になっていたため、
木の根っこにつまずいてしまい、
コケそうになる。
とっさのところで加賀美さんが助けてくれた。
加賀美さんは一つ呟くと、
私の手を握って歩き出した。
加賀美さんは前を向き、進みながら話す。
Vtuberになったわけ、か。
そういえば言ってなかったっけ、
そこから、私はなぜVtuberになったのかを話した。
祖母の経営が危険に晒された時、自分に何ができるか、
そこと当時憧れていたVtuberで何かできないか、と考え、軽いノリで始めたこと。
たまたま紹介したスポットがバズり、観光大使を兼任することになったということ。
加賀美さんは、たまに相槌を返しながら聞いてくれた。
…え?
あ…
そっか。
嬉しいな。
加賀美さんが立ち止まった先には、
小さな池と、
そこに点在する、光たちだった。
最後、思い出を作りたかったので、と
微笑む加賀美さん。
ほたるが淡く光ったり消えたりする姿は、
とても、幻想的。
私こそ、
素敵な思い出をありがとう。
ハヤトさん。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。