殺気に当てられた様に
微かな悲鳴をあげ 小柳の裾を掴む
一般人、一般人 … と
心の中で何度もつぶやく
そうでもしないと ぼろがでそうだ
そうすれば 小柳は
俺のことを庇ってくれる
これも事前調査で確認済みだ
一度懐に入れたヤツには甘い、ということを
そう言われ、小柳は
その男に連れていかれた
ひとりになった
これはチャンスだ
不審には思われないように
辺りを軽く見回す
監視カメラ と思わしきモノはなし…
よし、今連絡しよ
専用のアプリから ボスへと連絡する
拠点に潜入できました っと、
スマホをしまい2人の帰りを待つ
しばらくして、2人が戻ってきた
何を言われたのか、
小柳の機嫌が少し悪そうだった
もう1人には相変わらず警戒されている
小柳に見られて
その男は一度ため息をついてから言った
ああ、やっと思い出した
伊波ライ ── 現役大学生で、
西では珍しく機械を専門に扱っているヒーロー
小柳よりも こいつ ── 伊波の方が
警戒心が強いとは思いもよらなかった
嫉妬でもしてんのか?
伊波はそのままどこかへ行ってしまった
もうあいつと近づきたくね 〜
めんどすぎる っ!!












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!