大飛が旅立つ準備として、
荷物をまとめる。
大飛お気に入りの鰐のクッション 。
それを持ってかれちゃ困る 。
いつも抱きしめて 、大飛を感じてるから 。
そうだ、俺だけ苦しいんじゃない 。
俺だけじゃなくて 、彼も同じ想い 。
頭を撫でられて 、抱きしめられる。
でも、その手はすぐに離れる。
大飛は鰐のクッションを俺に投げる 。
俺は抜群の運動神経で 、
大飛が変な所に飛ばしたクッションをキャッチする 。
こんな時も素直になれなくて、
どんなときも顔を見れなくて 。
実感したくなくても、
勝手に実感が湧く 。
そう言って俺の頬をつねる彼の目には 、
ほんの少しだけ涙が浮かんで見えた 。
でも、それには触れなかった 。
否 、怖くて触れることすら出来なかった 。
知らないフリして、彼に身を委ねる 。
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!