第14話

13 話
1,007
2022/12/26 12:09
あなた
はーい、授業始めるよ?
授業なんて要らないんじゃないか、と内心思うけど、この子達はこう見えて高校生。

要らないにしろ学ばなきゃいけない。
悟も授業をするって聞いたけど、務まるのか...。
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
あ、あなたそういえば新作のコスメ買った?
あなた
どれどれ?
私に向けられたスマホの画面を見る。
あなた
へえ、かわいい!
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
あなたに似合いそうな色ばかりよ
あなた
悟にお願いしてみようかな
虎杖悠仁
虎杖悠仁
あなたさんって外出れないんだっけ?
あなた
そうだよ?
伏黒恵
伏黒恵
先生が束縛強いからな
虎杖悠仁
虎杖悠仁
たしかに強そう!
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
もし外に出れたとしても追いかけて来そうよね
虎杖悠仁
虎杖悠仁
一瞬で捕まっちゃうじゃん!
伏黒恵
伏黒恵
足が早いとかの次元じゃないぞ
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
あなたの事となるとすごいわよね
3人の会話を聞きながら確かに、と納得してしまう。

生徒だからなのか悟の事を理解している。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
じゃあ欲しいものあったら先生に言うの?
あなた
まあ大体はそうだね
虎杖悠仁
虎杖悠仁
俺も言おうかな〜
伏黒恵
伏黒恵
あなたさんにだけだと思うぞ
虎杖悠仁
虎杖悠仁
えーー
あなた
ふふっ、何か欲しいものあるの?
悠仁にそう聞くとガタッ、と椅子から立ち上がった
虎杖悠仁
虎杖悠仁
俺は瞬間移動の魔法が欲しい!
伏黒恵
伏黒恵
それ先生に言ってもだろ
恵からの鋭いツッコミに思わず笑ってしまう
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
私はそうねー、このブランドのリップ欲しいわ
私たちに携帯を向けてリップについて話す。
伏黒恵
伏黒恵
俺は別に欲しいものないな
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
はー?面白くないわね
虎杖悠仁
虎杖悠仁
あなたさんは欲しいものはあるの?
あなた
私?そうだなあ...
頭に浮かんだものを言おうとした時、前のドアから人の気配を感じた。
皆にしー、と人差し指を立てて静かにドアに近づく。
あなた
悟?
ガラ、とドアを開ける。
五条悟
五条悟
え、あなた?
伏黒恵
伏黒恵
何してるんですか
はは、と乾いた笑いをした悟。
あなた
任務は?
五条悟
五条悟
えー?
虎杖悠仁
虎杖悠仁
また伊地知さん困らせてるでしょ!
あぁ...と青ざめた顔をした伊地知さんがすぐに頭に浮かぶ。
あなた
だめだよ悟!
あなた
ちゃんと行かなきゃ
五条悟
五条悟
う〜、あなた〜
子供が泣きつくように私を強く抱きしめる。
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
はぁ...何歳よ...
伏黒恵
伏黒恵
完全に子供だな
虎杖悠仁
虎杖悠仁
赤ちゃんってこんなだっけ?
後ろから聞こえる言葉に少しだけ笑う。
あなた
ほら、悟いってらっしゃい
悟をはがし、手を握る。
五条悟
五条悟
あなたがそう言うなら...
あなた
頑張ってね
五条悟
五条悟
は〜い...
一瞬で消えた悟に恵がため息をついた。
あんな所が可愛いんだけどね。
口元が緩み、よしっと意気込んだ。
END

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