朝
ホテル組の4人が楽屋へ向かっていると、廊下の向こうから見覚えのある二人が歩いてくる。
拓哉「おー、おはよー!」
ヴァサ「おはよー!」
あなた「おはよ!」
黒田「おはよう」
檜山「おはよ」
織山「おはよー」
あなた「おはよー、ちゃんと寝れた?」
織山「寝れたよ」
あなた「よかった(笑)」
拓哉「ホテル組、昨日ほんまにどこも行ってないん?」
黒田「行けるわけないじゃん」
ヴァサ「ホテルと会場だけ」
檜山「大阪来た感じあんまりしない(笑)」
あなた「やっぱそうよなー」
そう言いながら、あなたが持っていた袋を持ち上げる。
あなた「だからこれ買ってきたで!」
織山「え待って」
あなた「551」
一瞬、全員が袋を見る。
ヴァサ「えっ!!」
黒田「551!?」
檜山「うわ、嬉しい」
織山「え、いいの?」
あなた「いいよー。せっかく大阪来たのに何も食べれてないやろ?」
ヴァサ「あなた神やん」
あなた「神やで〜(笑)」
黒田「ありがとう」
檜山「めっちゃ嬉しい」
織山「ありがとう、あなた」
あなた「どういたしましてー」
拓哉「俺のは?」
あなた「拓哉のはない」
拓哉「なんでやねん!」
あなた「一緒に買いに行ったやん(笑)」
拓哉「いや俺、荷物持っただけやん」
あなた「ご褒美でな」
ヴァサ「拓哉かわいそう(笑)」
拓哉「俺も食べたい!」
あなた「あとであげるって」
拓哉「最初からそうゆってぇや!」
楽屋に笑い声が響く。
少しだけ551を食べながら話したあと、スタッフから声がかかる。
スタッフ「そろそろリハーサル入ります!」
あなた「はーい!」
全員でステージへ向かう。
会場はまだ客席に誰もいない。
ステージに上がると、昨日までとは少し違う空気を感じる。
拓哉「ここの会場狭く感じんねんけど」
あなた「ほんまやな」
スタッフ「まず一曲目からお願いします!」
音が流れる。
六人がそれぞれの立ち位置につく。
一度通したところで、織山があなたの方を見る。
織山「あなた、次の移動ちょっと早めでいいかも」
あなた「ここ?」
織山「うん。俺もそこ合わせる」
あなた「おっけー」
もう一度確認する。
次は客席降り動線確認。
檜山「おれはあなたと一緒だね」
あなた「やーまんについていこー」
檜山 「動線一生初めてだよね」
あなた「確かに逆にやーまん以外はじめてかも」
拓哉「檜山は結構メロファンサやで笑」
檜山「バカにしないで!」
スタッフ「リハーサル以上です!」
楽屋へ戻る。
そこからは本番に向けて、それぞれ準備を始める。
あなた「髪どうしよっかなー」
拓哉「まだ決めてないん?」
あなた「ハーフツインにしよかな」
ヴァサ「いいやん」
あなた「じゃあそれでいこ」
織山は鏡越しにその会話を聞きながら、自分の準備を続ける。
しばらくすると、スタッフから声がかかる。
スタッフ「本番前です!お願いします!」
全員が楽屋を出る。
ステージ袖に六人で集まる。
自然と真ん中に寄って、肩を近づける。
拓哉「じゃあ、大阪一発目。昨日まで東京でやってきたこと全部出して、今日も楽しもう」
ヴァサ「うん!」
檜山「楽しもう」
黒田「頑張ろ」
織山「いこ」
あなた「大阪、盛り上げよー!」
拓哉「いくで〜」
全員「!!!!!!」
声が響く。
顔を見合わせて笑う。
スタッフ「スタンバイお願いします!」
あなた「行こ!」
六人がそれぞれの立ち位置へ向かって走っていく。
その背中を見ながら、織山は一瞬だけあなたを見る。
そしてすぐに前を向いた。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。