煙草なんて大嫌いだ。
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依存というものは怖い。
ふとした瞬間、その事について考えてしまう。
人間は何かに依存しソレに夢中になってしまう。
その依存するモノは
その人にとって掛け替えのない存在になってしまう。
アタシはソレを失った。
今日もまた煙草を吸いながらそんなことを考える。
そう私は煙草の、
煙草が好きだった元カレ中毒だ。
アタシの元カレは愛煙家だった。
一緒にいる時はいつも煙草を吸っていて
周りは紫煙で囲まれていた。
煙草を咥えながら笑うカレの笑顔が好きだった。
大好きだった。
好きだからこそ、煙草をやめて欲しかった。
そんなところも好きだった。
でもある日。
アタシは女の子の日で少し苛々していた。
隣に居るカレの煙草の匂いや煙にも
苛々してしまった。
後から言いすぎたと後悔して
何度も電話をした。
だけど一向にでることはなかった。
それからというもの
カレの匂いを思い出すかのように
私も煙草を吸うようになった。
そしてアタシは煙草中毒になってしまったのだ。
そんな煙草がアタシは
大嫌いだ。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!