昨夜の「ドス君・ニコライへの甘えイベント」の
余韻で、脳内の『尊いグラフ』が未だに
高止まりしていた翌朝。
廃教会の静寂を切り裂いたのは、
シグマの怒号でも、ニコライの爆弾でもなかった。
___ズ、ズン。
物理的な重圧を伴う、鉄靴の足音。
教会の重厚な扉が、まるで紙細工のように粉砕され、
赤い影が滑り込んできた。
あなたの現苗字が跳ね起きた瞬間、
目の前には一振りの軍刀が突きつけられていた。
そこに立っていたのは、端正な顔立ちに、
どこか浮世離れした空気を纏った男。
猟犬の剣士、末広鐵腸。
ニコライがマントを翻して割って入ろうとしたが、
それを阻むように、もう一つの影が舞い降りた。
白髪を揺らし、糸のように細い目で微笑む男。
条野採菊。
彼は音もなくあなたの現苗字の背後に回り込み、
耳元で冷ややかに囁いた。
あなたの現苗字は震える足を隠し、
いつものサバサバとした敬語で応じる。
その瞬間、教会の外から、
地響きのような声が響き渡った。
現れたのは、伝説の英雄、福地桜痴。
鐵腸にひょいと米俵のように担がれ、
あなたの現苗字は赤い外套の集団の中へと連れ去られていく。
【猟犬・軍警本部にて】
数時間後。あなたの現苗字が連れてこられたのは、
鉄と硝子に囲まれた無機質な尋問室。
……かと思いきや、そこには豪華なソファと、
なぜか大量の和菓子が用意されていた。
赤い軍服を完璧に着こなし、
傲然とソファに踏ん反り返る幼女
___猟犬副長、大倉燁子が、
鋭い眼光で庵を射抜いた。
【選択肢】
A:燁子に「お姉様、お美しいです!」と臣下の礼をとる(可愛がられる)
B:鉄腸の「奇妙な料理」の試食係になり、不味そうな顔を必死に隠す
C:条野の「心音尋問」に耐えながら、わざと熱烈な愛を囁く
D:福地首領と酒を酌み交わし、一気に「おっさんルート」を開発する



















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。