第4話

EP3 幼馴染くえすちょん!
108
2025/02/26 09:00 更新
きりやん
どうして転校してきたと思う?
問いかけられて、あなたの一人称は考えこむ。
シャークんと話していた、前の学校でやらかした、は彼に限ってないだろう。
この優等生が。
それに、学費がない、も考えにくい。
きりやん
そんな考えこまなくても…
あなた
ギブ。分かんない
きりやん
まァ、ウチの事情。あそこに通い続けられなかったの
あなた
…へー…
きりやん
ちょっとー信用してないじゃん。俺らこれでも幼なじみっしょー?
あなた
離れてったのはそっちの方でしょ?
きりやん
…あなた…?
あなた
今さら戻れるわけ…っ!
きりやん
っ、あなた!
彼が呼び止めるのを無視して、あなたの一人称は駆け出した。
次の日
朝、人がまばらな教室に入る。
シャークん
おはよ
あなた
おはよう
シャークん
なあ、登校直後で悪いけどさ…きりやんと何があったのか教えてくんね?
あなた
え…
シャークん
や、おせっかいかもだけどさ、幼なじみと仲悪いなんて嫌じゃん。友だちはいくらでも作れても、幼なじみは前にも後にも、きりやんだけじゃねえの?
あなた
…驚いた。シャークんがそんなこと言うなんて
シャークん
オイ失礼だろ
あなた
そうだね…でも、いいよ。話してあげる
あなたの一人称と彼は、幼なじみ。でも性格は真逆だった。
彼は明るい、太陽みたいな存在で。
あなたの一人称は反対…月にもなりきれない、見えない新月。
あなたの一人称はうじうじしてて、どんくさくて、いつも彼に助けてもらってばかり。
いじめられたり、からかわれたら、彼が言い返してくれた。
小学校を卒業して、入った中学校に、彼はいなかった。
彼はバツグンの頭の良さで、遠くの中学に推薦入学したらしい。と、後から聞いた。
あなたの一人称は彼に自分のことをなんでも話した。
彼も同じと信じて疑わなかった。でも、あなたの一人称に何も言わずに、消えた。
中学であなたの一人称は努力した。彼がいなくても、生きられた。
だけど、どうしたって比べてしまう。
彼は早くに、1人で知らない土地で過ごしている。自立している。
あなた
それが羨ましくて、憎いよ
シャークん
ふーん、劣等感ね…
あなた
そ。アイツは悪くないって、分かってたつもりなんだけどな
シャークん
や、でも…俺はあなたが劣ってるとは思ってないけど
あなた
ん、そう…?
シャークん
そう。な、きりやん?
あなた
えっ…
きりやん
あなた
いつの間にかそばにきりやんがいた。
きりやん
まだHRまで時間あるよね。ちょっと話しよう。来て
あなた
…うん
シャークん
…行ってら〜…

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