第23話

23.思わぬ連絡
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2026/07/28 13:00 更新
あなたside

2ヶ月。
私がリョウくんと連絡を取らなくなってから経った期間だ。仕事で一緒になってしまわないように私は日程を調整しながら、自分の仕事をこなしていた。他の社員からあがってくる声を聞いている限り、リョウくんは順調に仕事をこなしているみたいだ。やはり、私ひとりいなくなったところで特になにかが変わるわけではないのだ。その事実に少し悲しくなりながらも、私は自分の人生を生きる。
ときどき、もし私の人生にリョウくんがいたら…と考えることがあるが、虚しくなるのですぐにやめてしまう。

リョウくんに出会わなければ、私はただひたすらに仕事をして、家に帰ってゲームをするアラサーだったのに。それが今ではこんなにも変わってしまった。リョウくんがいないとゲームは楽しくないし、声を聞きたいし、会って話したい。自分からもう会わないと決めておいてリョウくんのことが恋しくなっているのに嫌気がさす。




















そんなとき、一件の着信が入った。




















ユーキ
「もしもし!あなたのゲーム上での名前ちゃん?」
(なまえ)
あなた
「もしもし…?」
ユーキ
「俺、ユーキ!リョウガと同じグループの!」
(なまえ)
あなた
「…あ、ユキさん!」
ユーキ
「そうそう!今あなたのゲーム上での名前ちゃんの仕事場の近くにいるんだけど、少し話せない?笑」
(なまえ)
あなた
「私とですか…?」
ユーキ
「そー!あ、嫌なら全然断ってくれて大丈夫だよ…!」
(なまえ)
あなた
「いえ、嫌じゃないのでぜひ…!」
ユーキ
「りょーかい!近くのカフェで待ってるね!」











着信主はユーキさんだった。私になにの話があるのかは分からないが、仕事を早く終わらせて職場近くのカフェで待ち合わせた。



















ユーキ
あ、あなたのゲーム上での名前ちゃん!こっちこっち!!
(なまえ)
あなた
あ…、お久しぶりです…笑
ユーキ
久しぶりだね〜笑
最近はゲームしてるの?
(なまえ)
あなた
あー…、最近は仕事が忙しくてなかなかできてなくて…笑
ユーキ
…そっか、笑
(なまえ)
あなた
…ところで、お話ってなんですか、?
ユーキ
あぁ、そうそう!
…最近、リョウガとは話してない、?
(なまえ)
あなた
え、あ、まあ、話してないですね…笑
ユーキ
そっか…笑
…実はさ、ここのところ、リョウガ全然パッとしてなくて。
(なまえ)
あなた
え…?
ユーキ
ダンスもミスばっかするし、全然元気ないし、体調も崩しがちでさ…笑
(なまえ)
あなた
そうだったんですか…
ユーキ
でも、あなたのゲーム上での名前ちゃんと一緒の仕事だけはめちゃくちゃちゃんとやるらしくて。
…リョウガが元気ない理由、もしかしてあなたのゲーム上での名前ちゃんなんじゃないかと思って。
(なまえ)
あなた
…多分、私が原因だと思います。
ユーキ
やっぱり…?
(なまえ)
あなた
…リョウガさんに告白されたんです。でも私が付き合えないって言ったから…
ユーキ
それはどうして付き合えないと思ったの…?
(なまえ)
あなた
…私は一般人だし、きっとリョウくんにはもっと素敵な人がいるし、なにより私に自信がないんです。私は強い人間じゃないから、リョウくんといるとしんどくなってしまいそうで怖いんです。











自分の悩みを、抱えているものをここまで人に話したのはユーキさんが初めてだ。きっとユーキさんが聞き上手だからだろう。









ユーキ
…なるほどね、笑
あなたのゲーム上での名前ちゃんはちょっと誤解してるかもしれないね…笑
(なまえ)
あなた
え…?
ユーキ
リョウガもね、そこまで強い人間じゃないんだよ笑
自分が傷つくことはしたくないし、ほんとにあの人は自分の趣味だけで生きてる人だから、あなたのゲーム上での名前ちゃんのことを本気で想ってると思うんだ。
(なまえ)
あなた
そうなんですか…
ユーキ
だからさ、リョウガとちゃんと向き合ってあげてくれないかな…笑
リョウガの幼なじみとしてお願い。
(なまえ)
あなた
…わかりました。
お話聞いてくださってありがとうございます…!
ユーキ
いえいえ〜笑
あ、多分もうそろそろだからちょっと待ってね笑
(なまえ)
あなた
え、何がですか…











疑問に思う私をよそに、ユーキさんは私の後ろを見てニヤニヤしている。
……と思えば、ユーキさんは急に私に近づいて抱きつこうとしてくる。戸惑っていると、後ろからユーキさんから距離を取るようにして誰かに抱きつかれた。

…鼻をくすぐる優しくて安心する匂い。リョウくんの匂いだ。









リョウガ
リョウガ
なに抱きつこうとしてんだよ。










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