第21話

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2024/06/10 12:48















あの後、獅子頭連と風鈴の何人かでタイマンするという話を聞いた。


乱闘なら私も入れたけど、タイマンなら無理だろう。
大人しく留守番したほうがいいのかもしれない。




きっと、行っても嫌な思いをするだけだ。




そんな事を考えながら、いつの間にか一夜が過ぎた。



明るくなった空をぼうっと見上げる。






あなた
ポトス、行くか




決めたら即行動。
ちゃっちゃと支度を済ませてポトスに走った。





カランカラン





橘ことは
橘ことは
いらっしゃいませ〜、ってあなたの下の名前じゃん !!
てっきりアンタもタイマン行ったのかと


笹城直広
ぁ、昨日の !!

あなた
私は行ってない
笹城、もしかしてアイツら待ってるの ? 律儀だねぇ、





カウンター席に座りながら、ことはさんに「オムライス」と言葉をかける。





橘ことは
橘ことは
また朝からオムライス ?
あなた
朝昼兼用にしよっかなって
橘ことは
橘ことは
ちゃんと3食食べなさい。焼きおにぎりでいい ?
あなた
......仕方ないなぁ



ここは焼きおにぎりも人気メニューの一つだし、ことはがオムライスを出してくれないなら食べるしかない。



橘ことは
橘ことは
にしても、アンタが行かないなんて珍しいわね
あなた
獅子頭連、嫌いだから




橘ことは
橘ことは
面識あったんだっけ
あなた
1、2年前にね






沈黙が続く。
重い空気を振り払うように笹城が口を開いた。




笹城直広
あれ ? 獅子頭連が今みたいになったのって、最近じゃないんですか ?








頭が悪いわけではないんだろう。


的を射たところをついてくる。

ただ、空気が読めてない。












あなた
今の獅子頭も昔の獅子頭も、私は嫌いなんだよ

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