第10話

No.9
349
2025/12/30 05:01 更新
あなた
だから……






言わなきゃ良かった。




きっと、ダメだって言われる。

…そんなことわかってる。



いつかは過去に戻らなきゃいけない。

でも、死ぬ時まで
あんなところに居たくない。





司波仁
戻りたくないなら
好きなだけここにいればいい
 






あなた
…ぇ?



なんで……


あなた
戻らないとダメだ、とか
言わないんですか…?
司波仁
は?
あなた
だ、だって......!
よく物語であるじゃないですか!?
あなた
過去が変わったら
未来も変わっちゃう〜
あなた
みたいな……っ!



病院で過ごしていた時、
飽きるほど本を読み漁った。




「過去が変わると未来が変わってしまう。」


もし、この言葉通りになったら……




司波仁
あなたの下の名前1人が未来にいたからって
地球が終わるわけじゃねぇだろ
司波仁
それに、俺も瑠衣もおっさんも
誰も「過去に戻れ」なんて言わねえよ
司波仁
あなたの下の名前の好きにすればいいだろ
あなた
…!




…好きに、する……


あなた
それなら、ずーっと
ここにいちゃおうかなぁ
あなた
…なんて



本音半分、冗談半分。


冗談っぽく話したつもりだった。




司波仁
居たいなら居ればいいだろ





…やっぱり仁さんは優しいなぁ。

でも、私はいつか……




司波仁
…今は体調は大丈夫なのか?
あなた
あ、それなら大丈夫ですよ…っ!
なんなら、元気いっぱいですから!



余命半年なんて言えなかった。

言いたくなかった。



もしも言ってしまったら、きっと
気を遣われてしまう。

それは嫌だったから。



司波仁
良かったな



仁さんは少しだけ、
いつもより柔らかい表情をした。


何故か、目が離せない。






なんだか、顔が熱くなっていっている気がして
焦って、別の話題に切り替えた。




あなた
…そうだっ!
今日のお昼、ナポリタンにしましょ!
あなた
仁さん好きでしたよね?
司波仁
あぁ
あなた
あと!
あなた
瑠衣さんにトランプ…?しよう!
って誘われてるんですけど……
あなた
仁さんもせっかくですから
一緒にやりませんか…!
司波仁
ったく、仕方ねえな




…仁さんは優しい。


仁さんは私がお願いしたとき。

最初は嫌そうにすることもあるけど最後はいつも
「仕方ねえな。」って言う。






私は、仁さんにお願いされたこともないし。

仁さんが本当は何をしたいのかもわからない。


私ばっかり、お願いしてる気がする…





あなた
仁さんは何かしたいこととか
ありますか…?
司波仁
俺か
あなた
いつも私ばかり
お願いしてますから
あなた
ね?
司波仁
俺は…別に
あなた
じゃあ、したいことがあったら
いつでも言ってください!
司波仁
わかった
あなた
約束ですからね!?
ちゃんと考えてくださいね!
司波仁
…わかったから落ち着け



嬉しくて、楽しくて。

思わず、たくさん笑ってしまった。


あなた
それじゃあ帰りましょうか
あなた
ナポリタン!
美味しく作ってみせますっ!
司波仁
あぁ





空は雲ひとつなく、どこまでも澄んでいて
今ならどこへだって行ける気がした。






本当にお騒がせしました…!

展開も無事に決まったので投稿を再開します。

正直、それほど書き直してはいません。

書き直し反対の方もいたので、
多少の変化ぐらいに収めました!



待ってくださった方々、
本当に感謝でいっぱいです…っ!

この先も作品を読み続けていただけるよう
精進していきます!


ぜひ、ネタ提供してくださったお方の小説も
読んでくださいね〜

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