※荼毘視点の物語です
街の中を飛び回る一人のヒーローから逃げながら悪態をつく
今日はただ買い物に出ただけだというのについてない
炎で相手が怯んだうちにササッと路地裏へ逃げ込む
十五分ほど逃げ回ったが、ようやく巻けたようだ
ー 街のBAR ー
先程から妙に見覚えのあるヤツがカウンターに座っていて気が休まらない
最近見た気がするがどうしても思い出せなくてモヤモヤする
煙草を吸いながら酒を飲むボサボサの髪の女は気だるげにカウンターに寄りかかる
煙たい空気に少し顔を顰めながら女へ近づく
肩をつかみこちらへ体を向かせると、予想外の顔が俺へ向く
今朝俺を追いかけ回したヒーローがBARにいた
女は酒の入ったグラス片手に立ち上がる
目の前の女は今朝追いかけ回してきたヒーローとは思えないほど気だるい視線を俺に向けた
非番だからと目の前にいるヴィランを警戒もせず、グラスの酒を呑むヤツがヒーロー?
笑わせてくれる
女はグラスに酒を注ぎ喉へ流し込む
本当に俺を警戒していないようで、とうとう背を向け堂々と酒を飲み始めた
一人戦闘態勢をとっているのがバカバカしくなってくる
ヒーローから煙草を1本頂戴する
こんな怠慢ヒーローが明日は当たり前のように正義のヒーローとして飛び回ってるだなんて街の奴らは知らないだろう
後日
[完]
今回の話は私としてもお気に入りに入る話でした
オンとオフのあるヒーローってめちゃくちゃ良くないですか
私は好きです、彼女は短編以外で出したいくらいのお気に入りの子かもしれません
では(o・・o)/
2024年 11月2日











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。