高校生設定です
優斗side
将来の夢
警察官、アイドル、芸人...
小さい頃は誰しもが夢を抱くだろう。
しかしいつかきっと
自分には無理だと
無謀だと気づく時がある。
でも...
大きくなっても
「夢」を捨てない人もいる。
こいつのように。
珍しくってなんだよ!!
他人事かのようにのんびり言うこいつの名前は橋本涼。
通称はしもっちゃん。
はしもっちゃんはなんと言っても...
うん。
おばか...!
でもその分...
いいでしょ~とにこにこ笑ってくるはしもっちゃん。
はしもっちゃんはちょっと、いやだいぶ
おばかな代わりにとても正義感が強い。
ここまではいいのだ。
ただ問題は
これだ。
はしもっちゃんは小さいときに見た特撮の「ヒーロー」に憧れ続けて今に至る。
うーん...言葉にするの難しいな
そこまで言ってはっとする。
瞳を潤ませているはしもっちゃんにどう声をかけたらいいか分からない。
はしもっちゃんはまだ知らない。
人助けをしても必ず見返りが来るとは限らない。
それに感謝だってされないかもしれない。
汚れのない世界で生きるはしもっちゃんに
この事をいつか伝える日が来るかと思うと苦しくなる。
俺が無言だったのを怒りと捉えたのか謝るはしもっちゃん。
そう言って出ていったはしもっちゃんの笑顔が
本心だったのかはわからない。
...駄目だな、俺も
翌日のHR
窓側の席から一人ずつ言っていく。
公務員とか、有名企業だとか
そういうのが多い中で迎えたはしもっちゃんの番。
はしもっちゃんがそう言うと教室は少し静かになる。
後ろの席の男子の会話が聞こえる。
もともとはしもっちゃんは男子に良く思われていない。
女子からは紳士と言われて好かれているが、それも気に食わないらしい。
先生も曖昧な笑みを浮かべて次の人に移った。
次々と答えていき、いつの間にか俺の番になっていた。
あれ?
俺の夢って
なんだっけ?
今の俺にはこう答えるしかなかった。
全員言い終わり、その後具体的にまとめる。
そして一人三枚ずつ、体験したい場所を紙に書いて投票する。
結果、選ばれたのは...
次々に職業が言われていく。
どうやら一つの体験できる人数が少ない代わりに、多くの職業が挙げられるらしい。
最後に言われたのは...
え?
後ろではクスクス笑う男子の声。
...嫌がらせか
そんなこととは露知らずに目を輝かせるはしもっちゃん。
昨日に時間指定して投稿したつもりが出来てませんでした...
思いっきり投稿した気でいました...
本当にごめんなさい
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。