第6話

その努力家は天才を前に何を想ふ#2
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2025/07/01 21:00 更新
nk.side

昼休み────
中村水季(Nakamu)
あーーーやっと4時間目終わったーー!!腹減ったわ、十青、早く紅羽たちと合流しよ。
金女十青(きんとき)
あー、ごめん水季。俺今日からしばらく昼休みも練習したいんだよね。だからお昼一緒に食べれないわ、ごめん。
中村水季(Nakamu)
えっ、ご飯は?食べないの?
金女十青(きんとき)
これで十分。大丈夫、運動部じゃないし、今日は外周も筋トレもない日だし。
そう言って十青が見せたのは完全栄養食のゼリー。
とてもじゃないが、育ち盛りの高校生男子が足りる量だとは思えないそれを、目の前の彼は昼食だと言うのだ。
中村水季(Nakamu)
え、でも、お前…碧や紫耀真みたいに少食じゃないのに、ほんとに足りるのか?
金女十青(きんとき)
大丈夫だって。ほら、食べる時間無くなるよ?俺は練習に行ってくるから。また後でね。
そう言って十青はその場を去ってしまった。
俺は不服に思いながらも、紅羽たちを待たせる訳にもいかず彼らの元へと向かった。
in4階渡り廊下

ガチャッ ギィーッッ
中村水季(Nakamu)
ごめーん、遅くなった!
古川紅羽(Broooock)
あ、水希やっと来た〜!──あれ?十青は?
鮫島碧(シャークん)
ほんとだ、一緒じゃねぇの?
中村水季(Nakamu)
それが十青のやつ、ゼリーだけ食って練習に向かっちゃったんだよ。
山瀬黄生(きりやん)
え?でも、十青って碧や紫耀真みたいに少食って訳でもないだろ?
中村水季(Nakamu)
そうなんだよ。あいつの弁当、いつもどちらかと言うと多い方だろ?
須崎紫耀真(スマイル)
まあ、コンクールメンバーの選抜近いし、少しでも多く練習しようってなるのは別におかしくないんじゃないか?
古川紅羽(Broooock)
そうだよ〜。それに十青なら、自己管理できるんじゃない?ほら、朝ごはんめっちゃ食べてきたとかさ。
……本当にそうなのだろうか。

そんな俺の不安は、的中することになった。
2週間後──────

nk.side

あれから毎日、十青は朝早くから朝練をして、昼休みも完全栄養食のゼリーで済ませて練習に励み、放課後練も下校時間にギリギリ間に合うか否かぐらいまで練習をしている様だった。
中村水季(Nakamu)
ねぇ、やっぱり最近の十青、おかしくない…?練習量があまりにも多すぎる…!!
古川紅羽(Broooock)
うん、いくら選抜メンバーに選ばれたいからって言っても、あんなに練習詰めだったらオーディションの前に体調崩しちゃって、本末転倒になっちゃうよ……。
須崎紫耀真(スマイル)
十青の実力ならあそこまで必死にならなくたって選ばれるだろ、なんであんなに必死なんだ?
俺たちがそんな会話をしていると、碧がポツリと呟いた。
鮫島碧(シャークん)
……でも、あんだけ必死になるの、なんか分かるわ俺。
水希.紅羽.紫耀真
え、?
鮫島碧(シャークん)
十青は多分、めっちゃ心配なんだと思う。
鮫島碧(シャークん)
お前らに…水希に、置いていかれるんじゃないか、俺や黄生にも置いていかれるんじゃないか、自分だけ選抜落とされるんじゃないか……って。
中村水季(Nakamu)
っ置いていく、って、どういうことだよ……十青はうちの部員の中でも、実力はある方だろ。
中村水季(Nakamu)
そりゃ、たしかに去年A部門に選ばれたのは俺と紅羽、紫耀真の3人だけだけどさ、この1年でお前らだって、十青だって十分実力を伸ばしてきただろ??
鮫島碧(シャークん)
それはお前らだって、先輩だって一緒だろ?
山瀬黄生(きりやん)
十青は心配症だから不安なんだろきっと。水希から何か声掛けてやったら?
俺ら最近、全体練習の時くらいしか顔合わせれてねぇからさ、同じクラスのお前が励ましてやれよ。
中村水季(Nakamu)
うん……分かった。
キーンコーンカーンコーン─────
山瀬黄生(きりやん)
やべ、予鈴だ!うげ、掃除場ここから遠いんだよなぁ……
古川紅羽(Broooock)
僕美術室だから近いんだよねーん、黄生頑張って〜
山瀬黄生(きりやん)
うわこいつムカつく〜〜〜!
そんなやり取りが行われながら、俺たちは急いで荷物を片付けて掃除場所へと向かった。










お久しぶりです。当方大学生なのですが、学業が忙しく日々体調を崩しながら無理に体を動かす1ヶ月間を送っており、更新が大幅に遅れてしまいましたことをお詫び申し上げます՞ඉ ඉ՞‪💧‬
現在は日々に落ち着きを取り戻したためまたゆっくりと筆を執っていきたいと思っております。
その努力家は天才を前に何を想ふ、当初の想定以上に話が伸びてあと1話ほど続きます。🙇‍♀️

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