第7話

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2026/02/20 09:49 更新
辰哉
ご馳走様でした
あなた
…ごちそ、う、さまでした、?
辰哉
ご飯を食べ終わった後に作ってくれた人…うちの場合は舘さんかな、あと材料を一生懸命育ててくれた人、あと食べたものにも”ありがとう”を伝える言葉だよ
あなた
…ごちそうさまでした
辰哉
ん、偉いね
涼太
ふふっ、お粗末さまでした
扉が開いてひょっこり顔を出したのは舘さん
あなた
…Runa、
涼太
正解、さすがだね
辰哉
舘さん、ちゃんと完食したよ
涼太
お〜、偉いじゃん
ありがとう
あなた
…(うなずく)
小さく頷いたあなたを見て、舘さんがまた微笑む
涼太
とりあえずお皿下げるね
2人はまだここにいる?
辰哉
ん〜、どーしよ
みんなは?
涼太
翔太が中々目を覚まさなくてさ、阿部が状態を確認してくれてるから2人は部屋から出てきてないよ
涼太
それ以外は割とリビングに揃ってた気がする
辰哉
ん、じゃあ俺らはここにいるわ
その前にトイレ行ってきていい?舘さん代わりにいてくれる?
涼太
わかった
宮舘side




ふっかが部屋を出ていって、あなたと二人きりに






彼女は不安そうに瞳を揺らして俺を見てる






…初めてこんな顔されたかもしれないな…
涼太
俺の名前、わかる?
コードネームじゃなくて名前
あなた
…、わかりません、
涼太
…ふふっ、正直に教えてくれてありがとう
俺の名前はね、宮舘涼太っていいます
あなた
…みやだて、りょうた、
涼太
そう、みんなからは舘さんって呼ばれることが多いんだけどあなたは涼太くんって唯一呼んでくれてたんだよ(笑)?
あなた
…、りょうた、くん、
涼太
呼んでくれるの?
嬉しいな(笑)
あなた
…、
辰哉
え、あなたー!
俺のこともたつにぃって呼んでよ〜
あなた
…、た、つにぃ
あなたがその言葉を口にした途端、ふっかの頬は緩みまくり(笑)





可愛くてしょうがないんだろうね(笑)
涼太
おかえり、ふっか
辰哉
ただいま〜(笑)
その時、突然廊下でバタバタッて足音がして






すごい勢いで扉が開いた
ラウール
ふっかさんっ!!!
辰哉
お〜、どした?
ラウール
翔太くんが…っ、
ラウの焦った声にふっかの顔色が変わる
辰哉
…翔太がどうした
ラウール
なんか、阿部ちゃんが…っ、身体に毒?みたいなのが回ってるかもって…っ、だからふっかさん呼んでって…っ
辰哉
舘さん、あなたのこと頼んでいい?
俺行ってくるわ
ふっかのその言葉に頷いて、彼が部屋を出ようとしたその時だった
あなた
あなたが無言でベットから飛び降りて、部屋を駆け出していく





俺らが止められないくらい素早い動きで
ラウール
あなたちゃんっ!?
ラウの身体の横を上手くすり抜けて部屋を出たあなたを急いで追いかける





でも、彼女が向かった部屋は翔太のいる治療室だった






翔太の横にいた阿部も驚いた顔をしてる
亮平
あなた…
あなた
…わたし、が、きずつけた、
辰哉
あなたのせいじゃない!
あいつらに命令されてたんだろっ
あなたの瞳から大きな雫がぽろぽろと零れた




そして、また苦しそうに頭を抑える
亮平
舘さん、ラウ
あなた、部屋に戻して
ふっかは早くこっち
そんな姿を見てられないとでも言うように阿部が指示を出した




ふっかが翔太の方に向かってその身体に手を当てている





もし毒とかが使われてたら、ふっかはそれを感知できる力も持ってるんだ






何が使われたかとか、どうしたら解毒できるかとか、ふっかにはわかるらしい
涼太
あなた、戻ろうか
翔太は大丈夫だから
ラウール
うん!ふっかさんがいるもんね!
ラウも何とか気持ちを落ち着けて、あなたに話しかけてくれる





でもあなたは頑なにそこから動こうとしない





涙を流しながら、じっとふっかたちを見つめている






それも不安そうな瞳で
辰哉
…、阿部ちゃん
ふっかが顔をあげる
辰哉
…毒、回ってない
亮平
…うそ、でも、っ、他に考えられる原因なんてないよ…っ
亮平
脈もどんどん弱くなってるんだ…
このままじゃ…っ、
ラウール
…、どうしよう、だてさん…っ、翔太くんが…っ、
阿部とふっかが話しているのを見つめながら、ラウの背中をさすることしかできない





…俺に、翔太みたいに再生能力があったら…っ、
あなた
…、みんな、…っ、
隣から、声が聞こえた





でもその声は不思議なことに普通の声には思えない





ぼんやりしてて、でもはっきりしてて…、神秘的としか表せない声だった
ラウール
目の色が…
ラウのその声を聞いて、目を見ると確かに七色に光っている





まず、みんなって誰だ…?






俺がそう思ったのと同時にふわふわと黄緑色の光があなたの周りを漂い出す
辰哉
…あの光…っ、
ふっかは思い当たる節があるのかハッとした顔をした
あなた
あの、ひと…っ、…たす、けて…っ、
あなたがそう呟いた途端、光が一斉に翔太の元へ






だんだんその光が薄くなっていく
翔太
…ん、っ、
亮平
翔太!
辰哉
翔太〜?わかるか?
翔太
…、ぁ、ちゃ…、ふ、っか…、
辰哉
…よかった…、
あなた
…ぐすっ、
ラウール
あなたちゃん何したの!?
凄いっ!
辰哉
あなた、今日の朝俺の怪我も治してくれたんだ
あなたの力の1つなんだと思う
亮平
あなた…、?
思い出したの、?
あなた
…わか、らない…っ、です…
でも、…っ、からだが、かってに…ぐすっ、…
ラウール
やっぱりあなたちゃんは覚えてるんだよ!
僕たちと一緒にいた時のこと!
あなた
…、そう、なんでしょうか…っ、
ラウール
んふふっ、うん!
絶対そう!だって僕のお姉ちゃんだもん!
あなた
…、っ
涼太
ふふっ、本当にありがとうねあなた
よかったら翔太のとこにも行ってあげて?
俺がそう言うと、あなたはゆっくり翔太の方へ歩いていった

あなた
…、
翔太
…っ、あなたの名前(ひらがな)…、よかった…っ、
あなた
…、Marine…、
辰哉
正解
コードネームはMarine
でも本当の名前は渡辺翔太だよ
あなた
…わた、なべ、しょ、うた
辰哉
そう
あなたは翔太くんって呼んでた
あなた
…しょ、うたくん…
翔太
…っ、
翔太の目にどんどん涙が溜まってこぼれ落ちていく
あなた
、それは、…、どういう、なみだ、ですか、
翔太
…ぇ、…っ、
亮平
嬉しいんだと思うよ
あなたに久しぶりに名前を呼んでもらえて
俺ら…もう聞けないかもしれないって、覚悟してたからさ
あなた
…、こうじ、くん、が…、いってました、
どうでもいい人のことを思って、人は泣かない、って
辰哉
うん
それだけ翔太はあなたのことが大事なんだよ
あなた
…、ぐすっ、なん、なんでしょ、う、
わた、し…っ、ないてばかり…
ラウール
あなたちゃんは今嬉しい?それとも悲しい?
あなた
…、うれしい、…かなしい、…ぐすっ、なになのか…、わからない…です
ラウール
…じゃあ、僕たちが思い出させてあげる!
絶対大丈夫だから!きっとまたわかるようになるよ
あなたを必死に元気づけようとする最年少の姿に、何だか心が暖かくなる





ふっかや阿部も同じことを考えていたのかな





優しそうな顔で微笑んでいた





to be continue…

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