みんな)……は?
縁下に行方を阻まれてバタバタと2人は暴れる
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しばらくしてやっと落ち着いた
本当に分からなかった。
なぜ何も言わないで行ってしまったのか。
あなた、どこにいるんだ???
それから俺達は暇さえあればメッセージや電話をかけ続けた。
せめて何か言ってほしかった。
みんな心配するに決まってる。
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西谷side
あなたが何も言わずに音駒に行ってしまった。
なんでだ???
っていうか……
約束……したじゃねえかよ……
「また明日も話そう」
って。
俺、楽しみにしてたんだけど...
練習が終わって、風呂も飯も済ませて、
それからもみんなはあなたに電話をかけ続けた。
いい加減携帯見ろよ……!!
すぐにスガさんがスピーカーにする。
みんなが一斉に喋り始めた。
言いたいことなんて山ほどある。
音駒のとこにいるのは分かってる。
場所だけでも知りたくて。
でもあなたは大丈夫ですよ!
と言うばかり。
みんなの質問には何一つ答えず
そう小さな声で呟いて
ツーッ、ツーッ、ツーッ
電話の切れた音が
虚しく響き渡った。
自分が何も出来ない無力さに
ただただ失望した。
あなた。
会いてぇよ。
みんなも。俺も。
約束、しただろ?
みんな)!
!!!
そう、だな……
大地さんの言う通り。
俺は、意外と言えてなかったかもしれない。
潔子さんには毎日ウザイくらい言ってるけど
あなたにはどうだっただろう?
勿論すげぇ感謝してる。
飯うめぇし、気遣いが人一倍出来るし、
優しくて、強い。
今思えば
そう"思ってる"だけだった。
"伝えて"いなかった。
ちゃんと言葉にしねぇとな……
なら、あなたに会えるまで
練習頑張るしかねぇな……
待ってろよあなた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。