翌日、6時に起きて身支度をしているとドアに何か挟まっていることに気づいた
2つ折りにされており、開くと学園長から
《昨日のことで話がしたいので学園長室に来てくれませんか?時間はいつでもいいですよ、私優しいので!》
と書いてあった
優しい人は自分から優しい人と言わないのでは…?
ま、いいや
そんなことより早く行こう
なるべく情報は早く仕入れたいし
in学園長室
『それで?昨日俺に言ったこと、説明してくれるんですよね?』
「何故か圧を感じますが……まあ、いいでしょう」
「君には昨日言った通り……"保健室の先生"になってもらいたいんです」
『はあ、それまた何でですか?』
「実は去年まで働いていた保健医が辞めてしまって……」
『……その代わりを頼みたいと?』
「ええ、そうです、そうです!君は話が早くて助かります!」
……誰もやりたがらない役を押し付けてるだけでは?
でも、ここで断ったら追い出されるよね〜
いや、追い出される前に情報吐かされそう
今の俺、怪しさ満載だし
つまり……俺の事を何も言及しない代わりに、面倒役を引き受けろって脅してるわけだな、学園長
しょうがない
『…わかりました、保健医をやればいいんですよね?』
「やってくれるんですか!よかったです。
では、早速なのですが保健医の仕事を説明しても?」
『はい、なるべく手短にお願いします。こっちにもやることがあるんで』
「せっかちさんですね〜、君も。保健医の仕事はそう複雑ではありません!主に怪我人の手当てと書類提出くらいです、多分」
多分?
「ま、まあ?前任の方が?仕事内容が書かれたメモを机に置いておくとか?言ってましたし?……多分」
……さっきから不安になる言い方しかできないのか、この人は
『はぁ、それで?保健室の机にあるはずなんですよね?メモが』
「え、ええ!あると思われます!きっと!」
『なら、さっさと案内してくれません?……まさか、ここに来て1日の俺に1人で行け、とか言いませんよね?』
「そ、そんなわけないじゃないですか!案内するのが面倒臭いとか思ってませんからね!決して!」
in保健室
『ここが保健室……』
初めて見たな、
人間界では怪我したものが病院というものに運ばれるのは知っていたが……
学業を学ぶ学校にも病院と似たような部屋があるのか
「ここは、今日からは君の場所です。好きなようにして構いません。では、私は用事があるので失礼」
逃げるようにして去っていったな、学園長
『まあいい、それよりメモは……、』
保健室に入り、辺りを見回す
机、に置いてあると言っていたよな?
机……たしか、物を乗せたり書物を書くための台、だったか?
ドア付近にはそれらしきものがなかったので奥へ進む
奥には左側に人間が寝るための柔らかいベッドというものがあり、カーテンもついていた
プライバシーを守るためか?
というか、1番奥の日当たりが良さそうな所、
誰か寝ていないか?
確か今日は授業があるはず、サボりか
影的に……獣人か?
入学式の翌日にサボる奴がいるのかと思いながらカーテンに手をかけ勢いよく開く
「……あ"?」












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。