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いつもよりも早起きして
昨日のうちから選んでおいた服を纏って。
高く髪を結ってからヘアアイロンで緩く巻いて
そこから少しだけ教えてもらったメイクを施した。
ドキドキしたこの苦しい締め付けられた胸は
いつかの夏祭りのようで。
私が役に立てている。
それだけで私という存在が認められていく。
その事実だけで私は頑張れるから
だからどうか見放さないで、なんて。
きっと彼女になったらめんどくさいタイプなんだけど
うーん、全部愛してなんてワガママなのかな。
すっかり頭に入った街の地図を思い描いて
最寄駅からの今日のルートを思い出す。
近くにはアクシアと話したカフェもあって
右に曲がった裏路地はここちゃの本音を聞いた場所。
この街も、どんどん私の人生の一部になっていく。
カゲツくんみたいな真っ白なパーカーに
アメピンで止められたふわふわの左側の髪。
宝石が溶け合ったような瞳を縁取るのは
たぶん、度数の入ってない眼鏡なんだろうけど。
学校であまり見かけない姿の所為で
ふとした瞬間に心臓が跳ね上がって
ぎゅっと寿命が縮んでしまいそう。
そんな思い出だらけの地図の中に
もっと君色の記憶が増えたら良いな。
って、そんなロマンチックなことを思って
自分にしては勇気を出してお誘い。
もしかして、これってデートだったりするのかなって
今更ながら思ったらもう、心臓は破裂寸前。
パシャってシャッター音が軽く響いて
振り向いたカゲツくんはまるで王子様。
見慣れていたはずなのに、知っているのに
今更君の瞳にこんなにも吸い寄せられるなんて。
… なんでこの恋はこんなに苦しくて辛いの。
苦しい、辛い。しかも怖いし不安だし。
良い面なんて側から見れば無いのかもしれない。
だって私はバレちゃえばもう終わり
死んで喜ばれる逆メリーバットエンドなんだもの。
それでも、それでもきっと。
君がずっとありもしない夢を見させてくれるから
その夢にずっと這ってしまうんだよ。
縋りついて離れることができなくて
結局は街灯に群がる蛾のようにしかなれない。
一体、どこで踏み間違えちゃったのかな。
それでも、きっとこの運命からは逃れられない。
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ひうたん スポラありがとう❣️
こちら大尊敬のあおみの作品です 🎶♡
私の拙い語彙力では語りきれないほど
大好きであおみを知るきっかけになった素敵な作品です 💝
各チャプターの題名が有名な童話のようで
至る所に散りばめられたメルヘンな要素が
ほんとにほんとに大好きです 😭😭💖💖💖
閲覧大推奨なのでお時間ない方は
お時間を是非作って読んでください 🎐♡













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。