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第1話

泣いてもいい?
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2025/04/16 02:38 更新
コンビニで買ったレトルトのおかゆを湯煎にかけながら、ロウは居間のソファを振り返った。
毛布にくるまった星導ショウは、濡れタオルを額にのせてぼんやり天井を見ている。
kyng
……おい、まだ具合悪い?
返事がない。
ロウは火を止めて鍋からおかゆを取り出し、器によそった。
台所から戻ってくると、ショウは視線だけを向けてきた。潤んだ目がほんの少し赤くなっている。
kyng
泣いてんのか?
hsrb
……泣いてない
kyng
いや、泣いてるだろ
hsrb
泣いてないってば
拗ねたような口調が弱々しい。
ロウはソファの前にしゃがみこんで、器をそっと差し出した。
kyng
ほら、食え。おかゆ
hsrb
……食欲ない
kyng
でも、何か食べないと薬飲めないだろ
ロウの声がやさしくなる。
普段なら冗談の一つでも飛ばすところだが、ショウの様子に冗談を挟む余裕はない。
目の前の相方は明らかに弱っている。
kyng
……ちょっとだけでいいから。俺がスプーン持ってやるよ
hsrb
……こやなぎくん
ショウの声が震えた。
大粒の涙が目尻から零れて、頬を伝って毛布に落ちた。
ロウは驚いて言葉を失う。
kyng
……星導?
hsrb
……なんか、つらい。苦しいのもだけど……なんか、いろいろ……わかんないけど、しんどい……
しゃくりあげる声が毛布の中にこもる。
ロウはそっと手を伸ばして、ショウの頭を撫でた。
kyng
……そっか。じゃあ今は、何も考えなくていい。俺がいるから
ショウがかすかにうなずく。
kyng
……泣いていいよ、星導。大丈夫だから
再びこぼれる涙に、ロウの胸がきゅっと締めつけられる。

 弱っている星導ショウのその姿は、どこか無防備で、儚げで──
だからこそ、ロウはそばにいた。守りたくなった。

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