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第67話

BEAST~探偵社編~第3話 雷雨の予兆
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2026/04/06 09:00 更新
あなたがうずまきから出ると、見覚えのある男が向こうから歩いてくるのが見えた。
 
黒いシャツの上から腰ほどまである長い外套を羽織った赤髪の男。猫が何匹が着いてきているというのに気づく様子はない。仮に気づいていたとしても気にしないだろうが。
 
あなた
作之助くーん!
 
手を振り名前を呼ぶと彼は少し足早にあなたの元へ来た。
 
織田作之助
あなた嬢。2丁目にある煙草屋のおばあさんに捕まって、2時間ほど話をしていたら遅れてしまった。新人の家具の買い物につき合わせてしまって申し訳ない
 
あなた
私は家具の買い物の手伝いはしてないから大丈夫。君、結構野蛮な子を探偵社員に推薦したねえ
 
織田作之助
ああ、入社試験を終えたのだったな。強さを得る術を教えてほしいと頼まれ後輩になるのだったら指導くらいはできると云った。そしたら探偵社員になった
 
淡々と告げる織田にあなたは小さくため息をついた。
 
あなた
こりゃ、横浜に雷雲が立ち込め始めそうだな……
 
織田作之助
今日の夜から雷雨なのか。探偵社の窓をガムテープで補強しなければ
 
あなた
横浜の天気は明日も明後日も晴天です!全く、作之助くん小説書いてるのに詩的な表現に鈍すぎない……?
 
あなたが項垂れながら織田を見上げる。
 
織田作之助
あなた嬢は詩を詠むのか。すまなかった、次からは気をつけよう
 
あなたは上げた顔を再び下げた。
 
あなた
次からは直球ストレートで云うね……
あなた
ただいまー
 
探偵社に戻ると皆昼休憩に行っているのか、社内には1人しかいなかった。
 
探偵のような恰好をし、お菓子を食べている名探偵……あなたの相棒、江戸川乱歩である。
 
江戸川乱歩
おかえり、あなた。新人君はどうだった?
 
来客用のテーブルと椅子を堂々と使用している乱歩の隣に腰かける。
 
あなた
すっごい攻撃的な子だね。野生の勘ってやつなのかな、元ポートマフィアであることを雰囲気だけで嗅ぎとられちゃった
 
あなた
ま、いずれ皆にも話さないといけないことだったから別にいいんだけどね
 
乱歩はラムネを飲み干すと、口を開いた。
 
江戸川乱歩
新人君が探している妹さんがいる場所は、ポートマフィアだ
 
あなたが乱歩の方に向き直る。
 
江戸川乱歩
妹さんを取り戻すとなると、必然的にあなたの弟くんとも戦わないといけないかもしれない。……大丈夫?
 
あなた
心配してくれてありがと。でも、大丈夫だよ。
 
あなたは立ち上がり、伸びをした。昼の暖かい日差しがあなたと乱歩を照らす。
 
あなた
これから横浜が荒れに荒れるっていうのに、中也のことばっかり気にしてられないでしょ。……まあ、いろいろ思うことがないわけでもないけれど横浜が、探偵社が、私の一番大事な居場所だからね。そのためならなんでもするよ
 
江戸川乱歩
あなたがいいならいいけど……。あ、社長からの頼まれごと。新人君が探偵社に馴染めるように計らえって
 
乱歩はあなたに紙片を差し出した。7個の正方形の枠に区切られていて、上部には「いいよカード」と記載されている。
 
江戸川乱歩
何か一つお願い事を決めて、彼が達成できたら判子を押す。あなた、こういうの悩みそうだから、僕が特別にはやく教えてあげた
 
ドヤ顔で話す乱歩に浮き輪チョコを渡しながら、あなたは芥川へのお願い事をかんがえはじめた。
織田作とあなたちゃんがお話してる……!!なんか最高。織田作は天然さんなのであなたちゃんがツッコミにまわる面白い展開がかけそうです。
いいよカードのくだり、大好きなんですよね〜あなたちゃんはどうしようかな
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