第4話

呪い
106
2025/04/04 10:29 更新
意識を失って
目を開けると草むらに仰向けで倒れていた
青空には虹がかかっている
今の私には
あなた
綺麗なんて思えないな
綺麗だと思いたいのに…
そんなことを思う余裕なんて一切ない
あそこが光なら私は闇に堕ちて行ってる…
そう思った途端、地面が割れ
私は下へと気が引きずり込まれるように
落ちていく。
堕ちていく。
もう後戻りはできないところまで来てしまったみたい…
光は届かないほど深い、深い、深い場所へ
どんなに焦がれても、逃げられない
おかしいな、
あなた
なんで…あなたがいるの?
あの人が遠くから見ている
あなた
そっか…あなたは…、私が作り出した都合のいい憧れ…だから…
あなた
現実には…居ない…
私だけの……
現実に居場所はないんだ…
だから…嫌われてたんだ
わけ分からないって気味悪がられて…
 
それはみんなには見えない人を追い求めていたから…
私は普通じゃなくて鬱だから…
普通の人とは違うから…
みんなにとってはめんどくさくて、 どうでもよくなった…
あなた
どうでもいい…
こんな人生なんて、
どうしょうもなくなった直しようが無くなった、不要になった物はどうなるか
それは一つだよ
あなた
廃棄…
あなた
私…、きゅうくらりん…
目を瞑った…
私のそばにたぐり寄せた末路たち
それはどれもが真っ黒
バッドエンドしかないんだ…
あの家にあった木の実なんかと違って
枯れ落ちた私という実は…
ほら私を見てよ…
笑顔すらもできない。価値なんてない。
こんなにも汚らしい…
どう?
いじらしくなるでしょ?
私なんてそんなものなんだよ
目を覚ましても倒れた場所から一切動いてなかった
時計の文字盤の11のところに短針がある
外は暗い…
そんなに長い時間…
そして、お母さんの帰ってきた跡もある… 
手紙が置いてあるんだもん
あなた
読みたくない…
でも…目は通すことにした
思っていた以上…いや、思ってたくらいのことが書いてあった
あなたの名前のことを一人で育てるのはもう疲れたんだよ…
大切な夫もあなたの鬱のせいで出ていって…
昔言われた大好きって言葉が呪いにしか聞こえないのよ
だって、そうでしょ?あなたが好きって言った相手、あなたが大切にしたいって教えてくれたあの男の子も、みんなあなたが殺したんだから!!
もう隠し通すのは無理。警察も勘付いてきてる
捕まるくらいなら…死んでやる。私が死ぬのもあなたのせい。幸せそうに笑うけど、ふざけんな!!
誰が幸せのために嘘ついて頑張ったと思ってる?ヘラヘラしやがって…
お風呂場で私は死ぬから。せめて、私が大好きだった夫がこだわって作ったあのお風呂場で死にたいのよ
あなた
あなた
私の大切は…呪いなんだ…

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