玄関を開けると、いつも通りお兄ちゃんが出迎えてくれる。
それだけ言って階段を上る。
小瀧くんと話して、女子に目つけられたし。
小瀧くんとシゲと3人で帰ることになってもうたし。
自分の気持ちがよう分からへんし。
コンコン
突然お兄ちゃんが私の部屋にやって来た。
優しいな、お兄ちゃんは。
いつでも私の味方でいてくれる。
大好きなお兄ちゃん。
お兄ちゃんになら、相談できるかもしれへん。
私はお兄ちゃんに、悩んでること全部話した。
3人で帰る時、なんで?って思ったこと、
シゲと2人で帰ってる時、上手く喋れんかったこと、
シゲとおるのに、楽しくなかったこと、
なんかシゲのことでモヤモヤすること。
いつもお兄ちゃんに頼ってばっかりだったから、この気持ちは、自分で整理しよう。
幼馴染のことなんやから、私がよう分かっとるはずや!
少しモヤモヤが晴れた。
やっぱりお兄ちゃんはすごいな。✨
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。