第32話

リスは星から逃げられない 1
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2025/06/22 08:00 更新
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
ここ、どこ?

そう呟いても誰も教えてくれない。

そりゃそうだ。早く来すぎて誰もいないもん。

きょろきょろ周りを見渡すが、木と草とどっかの壁があることしかわからない。

どうやら私は入学式当日に迷子になっちゃったらしい。
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
学校見学すら風邪で行けなかったんだから
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
学校がこんな広いなんて知ってるわけないじゃん

ぶつぶつ言いながら進むが、全然校舎にたどり着かない。

それどころか「ここほんとに学校?」と言いたくなるくらい草がぼうぼうになったところにたどり着いた。
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
ど、どうしよう…

うーん、とうなっていると、突然声をかけられた。
???
ねえ君、どうしたの?
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
え?
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
(こんなところに人?)

びっくりして顔を上げると、その人は優しげな顔でニコリと微笑んだ。
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
お母さーん、いってきまーす!

靴を履きながらお母さんに声をかける。
母
ふわあ、いってらっしゃーい…

寝室の方で小さく声が聞こえたので、玄関のドアノブに手をかけた。

ガチャ

ドアを開けると、昇ったばっかの朝日が目に飛び込んできた。

普通にまぶしい。
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
目が…!

光を腕で遮りながらバス停に向かう。

10歩くらい進んだところで、前が見えないせいで電信柱に当たった。
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
いたっ

頭にできた小さなたんこぶをさする。
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
あ、バス来てる!
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
急げー!

あわててバス停に走り、バスに乗った。

がら空きだったので出口側の席に座る。
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
危ない危ない、乗り過ごすとこだった

ほっとし、持ってきた本を開いた。

そこでふと思った。
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
あれ?
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
日の出って5:20くらいじゃなかったっけ

無言で腕時計を確認すると、AM5:30と表示されていた。
 
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
…起きる時間、一時間まちがえた

1時間後、家では。
母
りん?どこにいるの

寝ぼけてて見送ったことを覚えていない母であった。

最寄りのバス停についた。

腕時計を見たら、ようやく6:00になってた。

…いやまだ6:00!?

HRが始まるのが8:30だから、時間には2時間半も余裕がある。

教室に行こうにも、そもそも学校が開いてない。
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
暇すぎるんだけど

そう思ったとき、

ぐるる

小さくお腹の鳴る音がした。

そういえば、朝はシリアルだけ食べて出かけたっけ。
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
腹が減っては戦ができぬっていうもんね!

近くにあったコンビニで何か買うことにした。

AM7:00
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
もうそろそろ入れるかな…?

おそるおそる校門を開ける。

力をこめると、ギギギ…と錆びた音がしながら、ゆっくり開いた。
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
よかった…!

胸を撫で下ろし、中に入る。
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
わあ!

校門のそばには、色とりどりの花が花壇に咲き誇っていた。

アスファルトの道の脇にも、木がたくさん植えてある。

校舎の近くにも草が生い茂っていた。

でも無造作に生えてるんじゃなくて、きちんと整備されている。
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
わ、すごい!

そういえば校門への道にも桜が植わってたな~。

こんな緑豊かな学校に来れてよかった、と嬉しくなった。
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
せっかくだし探検するか!

校舎の近くの草むらに足を踏み入れる。

スカートからはみ出た足に、草のチクチクした感じが伝わって、ちょっとくすぐったい。
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
あっ!
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
あそこにナズナが咲いてる!

私は駆け寄り、いつもポケットに入れてる虫眼鏡を取り出した。
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
やっぱこのちっちゃい花がかわいいな~

にまにましながら見ていると、近くにハルジオンがあるのに気づいた。
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
ここにも!

太陽みたいな形のハルジオンを見てると、なんだか元気がでてくる。

他にもタンポポとかカタバミとか、たくさんの花が咲いていた。

カメラ持ってくればよかった…。

夢中になって観察し、ふと顔を上げると、
 
佐尾琿 凜
佐尾琿 凜
ここ、どこ?

全然知らない場所にいた。



そして話は冒頭に戻る。



※後書きなんで読まなくて大丈夫です




どうも、作者です。

第3章のはじまりはじまり~。

いつの間にかぐさおさんが天然キャラになってました。
しっかり者って感じになりながら可愛く書けるよう精進します!

ではまた次回。

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