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___あの悲惨な事件から、もう3年が過ぎた。
俺はあの後も警察官を続けていて
韓国でもトップな方で働き続けている。
3年経った今でも、あなたの下の名前の行方は分かっておらず
行方不明・指名手配のまま
時が止まっているみたいだった。
ついこないだまでひよっこだった2人も
もうこんなに成長して、
立派に事件を解決している。
先輩としては本当に嬉しかった。
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俺は絶えず人混みで溢れかえるあの交差点で
信号待ちをしていた。
数年時が過ぎていようが
交差点には花が添えられていて
手を合わせる者もいる。
思えば、ここが” 始まり ”だった。
あなたの下の名前と出会い、
そこから花のように広がってしまった
あのイノセントブルー事件。
今でも記憶に残り、忘れようにも忘れられない
へばりつくような事件だ。
事故やその被害も減少され
明らかに平和が訪れていた。
俺はその幸せを噛み締める。
___その時だった。
ドン、という鈍い音が鳴って
気付けばクラクションの音が鳴り響く。
甲高い悲鳴があちらこちらから聞こえて、
AEDを持ってくる人の姿も見えた。
___『交通事故』。
歩きスマホをしていた女性が
赤信号だと気付かずそのまま信号を渡り、
大型のトラックに轢かれた。
それを理解した俺は
すぐさま救助活動に向かおうとした。
___その時。
メッゾソプラノのような
柔らかな優しい声が
すれ違いざまに聞こえた。
その声に反応して俺は振り向くが
人波が押し寄せてその姿は見えなかった。
___過ちを繰り返すのが人間。
___そんな人間を、
人波の隙間から少女は嘲笑う。
___無邪気に、
首元に青い雪を宿しながら。
【 innocent:BLUE 】
...END。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!