第30話

無邪気な青は嘲笑う。
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2022/12/20 06:00














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___あの悲惨な事件から、もう3年が過ぎた。












キム・テヒョン
キム・テヒョン
あ、ヒョンおはようございます〜!
パク・ジミン
パク・ジミン
おはようございます
ミン・ユンギ
ミン・ユンギ
ん、おはよ















俺はあの後も警察官を続けていて




韓国でもトップな方で働き続けている。









3年経った今でも、あなたの下の名前の行方は分かっておらず



行方不明・指名手配のまま



時が止まっているみたいだった。












ミン・ユンギ
ミン・ユンギ
あ……お前ら、飲みもん買ってくるけど
……なんかいるか?
キム・テヒョン
キム・テヒョン
じゃあ僕コーヒーで!
パク・ジミン
パク・ジミン
僕はミルクティーでお願いします〜!













ついこないだまでひよっこだった2人も



もうこんなに成長して、



立派に事件を解決している。








先輩としては本当に嬉しかった。



















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俺は絶えず人混みで溢れかえるあの交差点で



信号待ちをしていた。










数年時が過ぎていようが




交差点には花が添えられていて




手を合わせる者もいる。









思えば、ここが” 始まり ”だった。









あなたの下の名前と出会い、



そこから花のように広がってしまった



あのイノセントブルー事件。










今でも記憶に残り、忘れようにも忘れられない



へばりつくような事件だ。












ミン・ユンギ
ミン・ユンギ
💭  でも今は…明らかに平和だ…














事故やその被害も減少され



明らかに平和が訪れていた。









俺はその幸せを噛み締める。










___その時だった。










ドン、という鈍い音が鳴って



気付けばクラクションの音が鳴り響く。












ミン・ユンギ
ミン・ユンギ
え……














甲高い悲鳴があちらこちらから聞こえて、



AEDを持ってくる人の姿も見えた。










___『交通事故』。










歩きスマホをしていた女性が



赤信号だと気付かずそのまま信号を渡り、



大型のトラックに轢かれた。










それを理解した俺は



すぐさま救助活動に向かおうとした。









___その時。










メッゾソプラノのような



柔らかな優しい声が



すれ違いざまに聞こえた。













(なまえ)
あなた
ほら__また繰り返すㅎ
ミン・ユンギ
ミン・ユンギ
な…ッ__!














その声に反応して俺は振り向くが



人波が押し寄せてその姿は見えなかった。












___過ちを繰り返すのが人間。










___そんな人間を、



人波の隙間から少女は嘲笑う。












(なまえ)
あなた
さぁ、始めよう…ㅎㅎ













___無邪気に、



首元に青い雪を宿しながら。




















【 innocent:BLUE 】



...END。














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