ザッザッザッ
いつも通り、冬音の墓によって呟く
冬音が返事をするとしたら…どんなことを言うだろうか
そんな想いからか、私の一つの日課になりつつあるこの頃
マフィアをやめて早12時間
真っ昼間に太陽光を浴びたのはいつぶりだろうか
執務室に漏れ居る日の光とも無縁の生活を送っていたからか、少し眩しく感じる
曇りなんだけどな………今日は
まあマフィアにしては上出来…か?
気配がしなかった………!?
深い深い緑色を纏った彼は、今………なんと?
きっと、彼が言いたいのは猟犬に入れば守ってやる、そういうことなんだろう
つまり、いろんな組織に狙われる私をいちはやく確保して、利用する
そうしたいんだろう
その上、私が拒否したならば、猟犬全勢力をもって私を捕まえるんだろう
それほどまでに「私」……いや、私の異能を危険視しているのだろう
………ハァーッ、めんどくさぁ………
そういった彼は不敵に笑う
これで、合ってるよね………冬音
猟犬入隊秘話_____Fin












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。